三徳
(さんとく)
住  所:熊本市春日6-1-4
電  話:096-325-9490
営業時間:1100-2100
定休日 :日
アクセス:駅から10分弱、春日小学校から通り沿いすぐ
ジャンル:熊本老舗
座  席:カウンター4席、テーブル6人掛け1つ
[常任特派員報告]
行った日時:2002/12/26(木)1145
食べたもの:ラーメン 400円

コメント:朝、大分から「特急あそ」に乗って終点熊本へ。阿蘇の不思議な山並みは見ていて飽きることが無く、「ぶらり途中下車の旅」と洒落込みたいところですが、特急は一日3本しか無いのでそうもいきません(笑)。しかしスイッチバック方式で山を下る特急も今時珍しいでしょう。11:30ころ熊本着。さすがに3時間座りっぱなしで痛くなったお尻をさすりながら、駅前のコンビニで住所をチェックして目指す三徳へ。営業40年の老舗が立ち退きのため来年2月閉店と聞いては行かずにはいられません。地図上は駅から目と鼻の先なのですが、大崎さん情報の通り、反対側の改札からぐるっとまわるため結構歩きます。白い看板に「三徳」とありますが、2階に干した洗濯物といい、玄関の造りといい、完全に民家の一部といった風情。引き戸をがらりと開けると、やはり民家の台所風の店内におばあさんが一人、つくねんとテレビに見入っている姿は、そこだけ時が何年も止まっているような錯覚に囚われます。「ラーメン、いいですか?」と聞くと、にっこり立ち上がって「いらっしゃい」と厨房へ。大崎さん情報によれば78歳ということですが、口調も物腰もてきぱきされていて若々しい方です。メニューは焼豚メン500円、おでん各80円など。店内はストーブ、冷蔵庫、トースターなど様々な年代ものが、所狭しと客席の周りに並べられていて、これも独特の雰囲気を醸しだしています。

 さて5分ほどでラーメン登場。スープはかなりあっさりながら、ごま油の香りが香ばしいです。メンは中細ストレートでのどごしよく。具はこのお値段なのにバラ肉チャーシューが3枚、そしてのり、きくらげ、ねぎ。チャーシューは味が染みていてとても美味しいです。そして特筆すべきは、揚げにんにくがのっていない!その代わりにごま油が香ばしいわけですが、老舗で揚げにんにくをのせていないとなると、熊本のお約束と思っていたのは間違いなのでしょうか・・。他にお客さんもいないので、色々お話を聞こうかとも思ったのですが、なぜかそのままそっとしておくべき空間のような気がして、取りとめのない世間話だけで店を出ました。外へ出るとき、重たいカバンを持つ私に、「セールス?大変ねえ」と優しく送り出してくれたおばあさん、どうぞお元気で。

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