かめかめ・かめラ
フーテンかめさんの寝台急行銀河・京都・紀伊半島紀行
(京都府〜大阪府〜和歌山県〜三重県)
(2008/2/20-23)(記 2008/3/8)


 寝台急行銀河が3月14日で廃止される。このところ寝台列車の廃止が多いが、ついに銀河も廃止になってしまう。仕事で京都に行くことになったので、銀河にさようならを言いたくて(笑)、始発駅の東京から乗車した。

 
列車案内 ◇ 機関車

 
銀河最後尾 ◇ ヘッドマーク

 ホームにはカメラを持った鉄道ファンが大勢いた。私もその一人だが・・・  車掌さんに聞いたところ今日は満席だそうだ。今までも満席に近い状態であれば、廃止されることもなかったに違いない。

 
行き先表示 ◇ A寝台車内

 今晩はA寝台を取りゆっくりと、私にとっての最後の銀河を楽しもう。この寝台急行銀河は東京駅を23時ちょうどに出発し、京都には6時43分に到着する。京都での仕事にはおあつらえ向きの列車であったのだ。

 
ベッド(枕) ◇ ベッド(浴衣・スリッパ)


夜の友

 今日は仕事を終えてから自宅に帰り、夕食と入浴を済ませてきた。夜の友と戯れ、小田原を過ぎた頃ウトウトしだしたと思う。


京都観光一日乗車券

 京都駅のバスチケットセンターで京都観光一日乗車券(市バス・市営地下鉄・京都バス、1,200円)を買い、市バスの205番路線で七条千本バス停で下車する。

 
石田食堂 ◇ ラーメン600円

 今朝の朝食は京都中央卸売市場の場外の石田食堂である。ラーメンを食べてから再び七条千本からバスに乗り京都駅へ、そして地下鉄で五条駅まで行き、今晩の宿泊予定のホテルへ荷物を預ける。身軽になって仕事へ向かう。


京都駅のライトアップ

 夕食は関係者との会食。調子に乗ってちょっと飲みすぎたようだ。

 
味の名門 七本松店 ◇ あっさり醤油ラーメン580円

 さて翌日の朝食もやはり中央卸売市場の近くにある味の名門七本松店であっさり醤油ラーメンを食べてから仕事の会場へ向かう。


京都市営地下鉄車両

 京都市営地下鉄では車両に京都の観光案内が書いてあるものもあるので楽しい。


今回の行程(1)

 
列車案内 ◇ スーパーくろしお

 京都での仕事が終わったので紀伊勝浦へ向かう。紀勢本線は全長384.2kmと長大であるがほとんどは乗っている。わずかに紀伊勝浦〜新宮(14.9km)と多気〜亀山(42.5km)が未乗であり、明日はついでに未乗の参宮線と名松線に乗る予定である。京都から紀伊勝浦までの直通の特急もあるが、京都から新大阪まで新幹線を利用し、その先の特急料金を乗継割引(半額)にした方が安くなるので、一見贅沢のようであるが倹約のために新大阪までは新幹線を利用する。新大阪からはスーパーくろしお21号で一気に紀伊勝浦を目指す。

 
海南を過ぎたあたりの海 ◇ 白浜あたりの車窓

 紀勢本線は基本的には海岸線を走るのだが、海は少ししか見えない。


おがわ外観

 
さえずり ◇ クジラの刺身

 
イルカの刺身 ◇ まぐろ丼

 3時間43分かかって紀伊勝浦に到着した。長旅になった。ホテルにチェックインし、ホテルで勧められたお食事処おがわへ向かう。珍味のクジラやイルカを食べてみる。まぁ珍しい食材としか言い様がない。

 翌朝は、5時58分発の新宮行き普通列車で始動する。まだ真っ暗である。

 
クマのコドウ ◇ まぐろ祭り

 紀伊勝浦駅の待合室には、熊野古道をもじった「クマのコドウ」(笑)と、今日の午前9時から行われる「まぐろ祭り」のポスターが貼ってある。

 
コンコース ◇ 駅名標

 駅のコンコースが社造りであるのも興味深い。

 
新宮行き普通列車 ◇ ロングシート

 新宮行き普通列車は2両ワンマンだが、なんとロングシートであり興ざめ。新宮に着いても周囲はまだ暗い。

 
車窓 ◇ 車窓

 新宮から特急ワイドビュー南紀2号に乗り換える。3両編成で自由席は1両のみであり、かなりの乗車率であった。運良く海側の窓際に座ることができた。尾鷲あたりから空が明るくなってきた。

 
多気駅名標 ◇ 特急ワイドビュー南紀2号@多気駅

 新宮を出て約2時間で多気駅に到着した。紀勢本線はかなり険しい山中を切り開いた場所も多かった。さてここからは参宮線に乗り換えて鳥羽へ向かう。


今回の行程(2)

 
参宮線車両 ◇ 車内

 参宮線の普通伊勢市行きの列車は4両で先ほどの特急よりも編成が長い(笑)。セミクロスシートでトイレがあり車掌もいる。

 
隣に見える近鉄山田線@伊勢市駅手前 ◇ 赤福広告ベンチ

 参宮線の伊勢市駅付近と鳥羽駅付近では近鉄山田線・鳥羽線とほぼ並行して走っている。伊勢市駅で鳥羽行きに乗り換えである。駅のホームには、賞味期限偽装問題でゆれた赤福の広告文字が氾濫していた。

 
車窓 ◇ 鳥羽駅

 鳥羽駅の手前に臨時駅の池の浦シーサイド駅があり、そこから鳥羽駅までは海岸沿いを走る。鳥羽駅に着いて参宮線完乗である。

 
伊勢うどん ◇ 快速みえ

 JR鳥羽駅と近鉄鳥羽駅は隣接しているので、近鉄鳥羽駅の構内の喫茶店メルヘンで伊勢うどんを食べる。まだ9時30分なので駅前商店街も目覚めていないのである。さて伊勢うどんは讃岐うどんとは対極のような柔らかいうどんである。やさしい食感で、ぶっかけのようなスタイルで個性的であった。食後は快速みえ名古屋行き(2両)で折り返し松阪へ向かう。


松阪駅

 松阪駅に到着した。駅前デパートが閉店したらしく、駅前の活気が乏しい。地方の中小都市はどこも似たような状況なのかも知れない。小雨がぱらついてきたが、傘もささず駅前を散策すると、「BEST BEEF かめや」というお店があり「営業中」の看板がかかっていた。入るしかないでしょう(笑)

 
かめや外観 ◇ 牛丼(2,100円!)

 老舗の肉屋が出しているお店のような雰囲気だ。まずおしぼりとお茶が出てきた。そしてメニューを見ると、どれもかなりの値段である。牛丼も並・上・特上とあったが、並にした。それでも2,100円である。味は美味しくないわけがない。満足度は高い。

 
伊勢奥津行き列車 ◇ 車内

 
車窓

 松阪駅に戻り、名松線で伊勢奥津駅を目指す。先ほどの鳥羽駅までの参宮線と同様に名松線も盲腸線であるので、終点についたら松阪まで引き返す。単行でセミクロスでワンマンだが、見渡してみるとトイレがない! 1日に7本しか列車のない閑散路線でトイレのない車両とはJR東海も冷たいものだ。「赤字だから存続しなくてよい」という意思表示を感じてしまう。途中駅の家城(いえき)駅でタブレット交換をしていた。

 
伊勢奥津駅名標 ◇ 列車@伊勢奥津駅

 
終着駅 ◇ 給水塔

 かなり急な坂道などがあったが、なんとか伊勢奥津駅に到着した。これで名松線にも完乗である。駅周辺には民家も多く、終着駅にある悲壮感は感じられない。駅舎には公民館が併設されており、カラオケ大会なのか歌声が聞こえてきた。駅のはずれには給水塔があり、そのたもとには「機関車の 給水あとや ススキ原」と書いてあった。名松線の名は、名張と松阪を結ぶことからとったので、この先にさらに伸びる予定だったのだ。それが線路ではなくススキが伸びてしまったという皮肉な句である。

 
昔の商家

 駅の周辺の伊勢奥津の集落は伊勢新街道が通っていたらしく、いにしえの佇まいを今に伝えている。

 
強風のため停車中@家城駅 ◇ 車窓の菜の花(家城〜松阪)

 帰路ではハプニングが発生した。タブレット交換の家城駅で強風のため遅れている対向車両を待つことになったのだ。この後の、松阪での接続時間はわずか4分なのである。予定していた次の列車は1時間後なのだ。先日の特急サンダーバードの1時間遅延といい、最近はどうもついていない。家城を6分遅れで発車したが、車内放送で「この先強風のため45km制限となっており、松阪到着はさらに数分遅れる見込みである」というアナウンスが流れる。家城からは高校野球部学生が8人ほど乗り込み、大きな声で野球談義である。若いって素晴らしいなぁと素直に感動。たった一球にあれだけの情熱をかけられるなんて青春なんだな。

 松阪には11分の遅延で15時05分に到着。予定していた14時58分発の列車はすでに出発してしまっている。相変わらずの強風なので、少しでも先を急ごうと思い、6分遅れの快速みえ(2両)で津まで行きそこで亀山行きに乗り換えることにした。津駅での待ち時間には粉雪が舞い始めた。5分遅れた亀山行き普通列車(4両セミクロス)に乗り、亀山に到着した。これで紀勢本線完乗である。亀山からは普通列車(2両セミクロス)で名古屋へ向かう。徐々に雪が強くなってきた。




雑炊きしめん@華苑

 それでも名古屋着は3分遅れですみ、夕食は名古屋駅地下のユニモールにある華苑で雑炊きしめんを食べた。そして新幹線で小田原そして小田急線で伊勢原へ戻った。