かめかめ・かめラ
立山黒部アルペンルートとトロッコ列車
(富山県)
(2010/5/2-3)(記 2010/6/1)


  妻と二人でJTB旅物語の「立山黒部アルペンルートとトロッコ列車2日間」のツアーに行ってきました。出発は5月2日で一泊二日のコースです。東京駅に集合し、東京ー<新幹線>ー長岡ー<バス>ー宇奈月ー<黒部峡谷トロッコ列車>ー鐘釣ー<同>ー宇奈月ー<バス>ー富山というのが初日のコースです。初日の見どころは、「黒部峡谷トロッコ列車」です。

 今年の春は天候不順で肌寒い日が続いたのと、さらに雨女の妻との旅行ということで、天候には期待していなかったのですが、なんと快晴でした。きっと普段の私の行ないが素晴らしかったのでしょう(笑)

 東京駅八重洲北口に集合し、ツアーの総勢39人と対面です。夫婦や親子連れが多いような印象でした。添乗員は小柄でかわいい若い女性です。後から聞いたところ、このツアーから帰った翌日にも全く同じツアーの添乗員をするようです。仕事とは言え、GWは大変なんですね。

 上越新幹線のMAXとき309号で長岡まで行きます。そこで越後交通の貸切バスに乗り換えて、北陸自動車道を西下していきます。バスガイドさんは柳原可奈子に似た、ふっくらした感じの明るい女性です。GWですが渋滞もなくスイスイです。

 親不知子不知では、高速道路を通す場所がなく、S字状に海上高架橋となっています。写真ではちょっとわかりにくいですが、3.9kmも海の上を高速道路が通っています。長さでは東京湾アクアラインに負けているようですが、こちらはS字状になっているために橋のようすが走っていながらにしてわかるのです。


 バスが黒部峡谷鉄道の宇奈月(うなづき)駅に到着しました。妻と二人で首を縦に振ったことはもちろんです(笑)

 ここからは写真のようなトロッコ列車に乗ります。全面オープンの合計13両編成です。線路の幅は762mmととても狭く、新幹線の線路の幅の約半分しかありません。乗客からは「まるでTDLのイッツ・ア・スモール・ワールドね」などという言葉も出て、ここから鐘釣(かねつり)駅までの片道約1時間の楽しい旅の始まりです。



  トロッコ列車は宇奈月駅を出発してすぐに、赤いアーチの新山彦橋を渡ります。沿線で最も長い166m、高さ40mで、列車の音が山彦となって宇奈月温泉街に響くことからこの名前になりました。二代目の橋で、初代山彦橋は遊歩道になっています。列車に乗っていると橋自体の写真は撮れないのです。

 しばらく行くと、写真のような仏石が右側に見えて来ます。仏に似た天然の岩で、かつて黒薙(くろなぎ)温泉への湯治客が休み茶屋があり、入山者が安全を祈願していたと伝えられているそうです。


 黒薙駅を通過すると、沿線で一番高い(深い)橋の後曳橋です。高さは60mもあります。これも写真は撮れないので、立山黒部アルペンルート・グラフィックガイド(立山黒部貫光株式会社編集)から借用しました。


 後曳橋を列車で通過しているところの動画はこちらです。


 出し平ダムが見えて来ました。高さは76.7mもあります。動画はこちらです。


 終点の欅平(けやきだいら)行きのトロッコ列車でしたが、鐘釣(かねつり)で下車し、付近を散策します。とは言ってもGWで駅構内がごった返しており、駅を出て自由になるまで10分以上かかりました。万年雪展望台など楽しんだ後、またトロッコ列車で宇奈月に戻りました。

 宇奈月からは今日の宿泊地である富山市内へ向いました。アパホテル富山です。夕食は「ズワイガニと北陸の味 バイキング」で満腹となり、今朝は5時起床だったので10時30分頃には就寝しました。


 二日目の行程は、富山ー<バス>ー立山ー<立山ケーブルカー>ー美女平ー<立山高原バス>ー室堂ー<立山トロリーバス>ー大観峰ー<立山ロープウェイ>ー黒部平ー<黒部ケーブルカー>ー黒部湖ー黒部ダムー<関電トロリーバス>ー扇沢ー<バス>ー松本ー<中央本線>ー新宿です。なんと言ってもこのツアーのメーンイベントはこの立山黒部アルペンルートです。



 朝、空を見上げると、貼れ、もとい、張れ、もとい、晴れ!です。天気予報では今日の富山市の最高気温は24度になるそうです。山の中は真冬並みの寒さと聞いていたのと、立山黒部アルペンルートのホームページでは、「室堂 雪 視界不良 気温ー1度」とか「黒部ダム 曇 視界良好 気温2度」などの情報があったので、ダウンジャケットまで持ってきたのですが、本当に必要なのでしょうか?と聞きたくなるほどのよい天気です。

 7時30分にホテルを出発しました。まずは立山駅へ向います。ここは富山地方鉄道の立山駅でもあるので自分なら富山地鉄を利用したいのですが、ツアーですのでみんなでバスで移動します。あまり考えないでいいので楽でいいですね(笑)  立山駅に着いたら、もの凄い人出です。まぁ自分もその中の一人ですから人のことを言えませんが、大混雑です。これからロープウェイに乗るのですが、1時間以上待ち時間がありました。


 立山駅周辺をブラブラして時間をつぶします。その時、左足のカカトに違和感が・・・  スニーカーを見ると、なんと左足のカカトの部分がめくれてしまって今にもとれそうです。これから山の中での散策などがあるのに、このままでは歩くことはできません。急いで観光案内所に行って事情を説明したら、駅のお土産屋さんに売っているでしょうと言われ、そこでスニーカーを急遽買いました。お土産屋さんでスニーカーが売っているのを見た時は、まさに地獄で仏にあったような気持ちでした。写真はその新しいスニーカーです。壊れたスニーカーの写真を撮るのは忘れてしまいました。


 標高475mの立山駅から977mの美女平までケーブルカーで約7分です。1時間以上待って7分だけ乗るとは・・・  今日はすべてがこのような調子なのでしょう。添乗員さんからもバス内で説明がありました。まぁ、ゆっくりと楽しみましょう。  美女平からは高原バスで標高2,450mの室堂へ向います。50分、23.0kmで高度を約1,500mあげるわけですからすごいことです。途中の景色も素晴らしいものです。写真は一番大きな杉の木(立山杉)です。


 こちらはブナの木です。杉やブナが多いようです。夏や秋には全く違う景色になることでしょう。


 向って左側の滝が称名滝(しょうみょうだき)です。350mという日本一の落差を誇る滝で、四段からなっています。右側にはハンノキ滝が見えV字型になっています。ハンノキ滝は春に現れる季節限定の滝です。


 道の両側の雪の壁の高さが徐々に高くなり、雪の大谷に到着しました。まだバスの中から眺めるだけです。これから室堂(むろどう)ターミナルへ行ってバスを降りてからこのあたりを散策します。


 室堂ターミナル(2450m)は大きな建物でホテル立山も併設されています。近くには雪のすべり台があり子供たちが無邪気に遊んでいました。ほほ笑ましい光景です。


 室堂ターミナルから5分ほど歩けば雪の大谷です。ものすごい高さの雪の壁です。倒れてこないのが不思議なくらいです。今年の雪の高さは15mです。今までで最高は昭和56年で、その時は22mもの高さだったようです。現在ではGPSを使って除雪する場所を特定しているようです。


 バスの高さが約3mくらいですので高さの比較をしてみてください。



 室堂ターミナルの展望台後方の眺めです。いろいろな山を間近に見ることができます。この写真は雄山(おやま)(3003m)です。多分(笑)。


 360度の大パノラマが見られます。このエリアは風が少しありますので、真冬の格好でちょうどいいです。ダウンジャケットを持ってきてよかったです。



 室堂ターミナルの展望台から駐車場や雪の大谷方面の眺めです。人・人・人、バス・バス・バス、雪・雪・雪!って感じです。


 室堂から大観峰まではトロリーバスで向います。このトロリーバスは立山トンネルを通っていて、雄山の下を黒部側に走ります。終点は大観峰(だいかんぽう)です。ここは場所が狭くて、改札口付近はごらんの通りの大混雑です。ラッシュアワーより混んでいますが、ここで1時間30分ほど時間がありますので、展望台に向います。


 大観峰(2316m)からの雄大な眺めです。風もなく雲一つない青空で、いうことありません! 眼下には黒部湖が望めます。向って左側は赤沢岳(2678m)、右側の一番高いのが針ノ木岳(2821m)でそのすぐ左側がスバリ岳(2752m)です。ただただ感嘆するばかりです。


 大観峰からの眺め



 大観峰でゆっくり絶景を楽しんだ後、今度はロープウェイで黒部平(1828m)まで下ります。このロープウェイは1.7kmもの間に支柱が一本もないことが特徴です。雪崩の被害を食い止めるためと、景観を損なわないためだそうです。黒部湖が少しずつ近づいてきます。


 立山ロープウェイからの眺め



 黒部平からの眺めです。黒部平庭園で皆さんのんびり楽しんでいるようです。


 黒部平からの眺め



 黒部平から黒部湖(1455m)まではケーブルカーで移動します。ここも全線トンネル内を走ります。終点が黒部湖で駅を出るとすぐに黒部ダムです。この写真は展望台からのものです。220段の階段を登らなければなりません。妻はリタイアし、私だけ展望台へ行ってきました。  黒部ダムからは関電トロリーバスで長野県の扇沢へ出て、そして先回りしていた越後交通のバスで松本駅へ移動します。20時ちょうど発のスーパーあずさ36号に乗り、八王子で下車し、町田回りで伊勢原まで帰りました。ツアー旅行などはあまり利用したことがありませんでしたが、すべて人任せで済むので楽なことは楽ですね。この時期にこのルートの旅行を個人で行くのは、とても難しいと思います。団体旅行ならではのよさなんですね。十分に楽しみました!


黒部ダム



 大観峰での定番のお土産がこれ。こんにゃくの鉄砲漬けです。もちろん買ってきました。そして夫婦ともに「今夜、食う?」と言ったことは、ここだけの話しです(笑)


 これも大観峰の売店で食べたいかだんごです。イカのたっぷり入ったさつまあげです。なかなか美味しいです。


 これは黒部ダムの売店で食べた山イチゴのソフトクリームです。甘酸っぱい味わいが新鮮です。


 松本駅では夕食を食べる時間がありました。駅前繁華街の「榑木野」で天ざるを食べました。さすが信州そばどころだけあってとても美味しいおそばでした。