かめかめ・かめラ
4th TTC 大井川鉄道
(静岡県)
(2015/10/24)(記 2016/6/19)

TTC大井川1:バスで千頭

 昨年(2015年)の10月24日の土曜日。TTCの年1回の課外活動が行われました。TTCとは「T**** Techan Club」の略で、職場の鉄道好きあるいは旅好きが集まって行う鉄道旅です。第1回は東京都電荒川線(貸切車両)、そして第2回は江ノ電、第3回は箱根登山鉄道(あじさい列車)と来て、4回目は大井川鉄道となりました。ES Tourの多大なご協力のもと25人ほどで今回の旅は始まりました。天気は晴れ。恵まれています。


 小田急線本厚木駅近くに午前8時に集合し、厚木インターから東名高速へ入り、清水PAで休憩して、島田金谷インターで下車。そして一般道でまず千頭駅を目指します。この一般道も箱根の山道のような箇所もあり遠くへ来た感満点です。途中の「道の駅 川根温泉」で一休み。


 バスの前面にもTTCの文字が輝いています(笑)


 そして道の駅の裏側には大井川が流れており、大井川鐵道の鉄橋(大井川第一橋梁)が見渡せます。この道の駅と鉄橋の間には川根温泉ふれあいの泉という温泉施設があり、湯客が露天風呂から裸で、列車に手を振る光景が有名です。
TTC大井川2:お弁当

 千頭駅についてまずはお弁当タイム。駅の周囲で三々五々適当に座りながらの昼食です。


 大井川鐵道沿線散策ガイドのページをめくると、


 お弁当の紹介がありました。これからいただくのは、右上の大井川ふるさと弁当です。「お弁当箱まで旅情たっぷり。山の幸がおいしいお弁当。SLの絵ハガキ付き。」と説明書きがあります。


 包み紙がSLです。さすがはSLで有名な大井川鐵道ならではです。


 上蓋には静岡方言集が書いてありました。
「そうずら」・・・そうでしょう、「せんころ」・・・この前、
「ばんげんしま」・・・夕方・晩、「ばんたび」・・・その都度、
「わきゃーない」・・・たやすい、簡単な、「そこらはっちょう」・・・そこら中、などなど。

全くわからないものもあれば、「わきゃーない」のもありますね(笑)


 パッケージが竹かごを模しており、昔懐かしい感じがします。。食材は地物を使用しており、梅むすび、菜飯むすび、小エビの佃煮、山芋の酢漬、野菜のうま煮各種、だし巻玉子、鶏の唐揚げ、オレンジなど多種です。地産地消のお弁当でお腹を満足させてから、これからが楽しみなイベントです。


 これがお弁当についている絵ハガキです。
TTC大井川3:千頭駅


 食事も終わり千頭駅に集合です。


 千頭駅構内はローカル鉄道にしては広々としています。


 SLきっぷ売り場には外人さんの顔もありました。


 ホームにはSLがさきほど到着したところです。これから乗るのはこのSLではありません。


 「日本の音風景百選」にも選ばれたようですね。
TTC大井川4:トロッコ列車


 千頭駅構内を右側に進み「(アプト式)井川線のりば」へ向かいます。


 これが井川線の千頭駅です。千頭〜井川までの路線ですが、2014年9月の土砂災害により接岨峡温泉〜井川までは現在運転を見合わせています。ちなみにSLは金谷〜千頭までの大井川本線を走ります。


 大井川本線のホームには機関車トーマスの仲間達が停車していました。子供達は大喜びしそうですね。


 ここで記念写真を撮りました。


 こちらがこれから乗る井川線のトロッコ列車です。ドアは完全な手動です!


 軌間(レールとレールの距離)は1,067mmとJRの在来線や多くの私鉄と同じなのですが、幅や高さはかなり小さい列車です。ユネスコエコパークに登録されたようですね。


 現在は千頭と接岨峡温泉の間を走っています。
TTC大井川5:南アルプスあぷとライン


 南アルプスあぷとラインの乗車証明書をいただきました。


 車内の様子です。進行方向に向かって右側に二列、左側に一列の座席が並んでいます。そして各車両間にはドアがなく行き来できません。


 さて出発の時刻になりました。千頭駅をこれから出発します。


 井川線の0キロポストがありました。


 千頭駅を出てすぐの踏切には乗ってきたバスが、私たちの乗った列車の通過を待っていました。
TTC大井川6:川根両国駅


 千頭駅を出発して約5分で次の川根両国駅に着きました。駅間の距離は1.1kmですので、かなりのんびりしたスピードです。


 すぐ川根両国駅を出発します。


 出発してすぐ右手には車両基地が見えてきます。


 そしてさらに行くと右手に両国吊橋をアンダークロスして進んでいきます。
TTC大井川7:三叉峡


 大井川とともに登っていきます。


 天気もよく、さわやかな車窓に心が癒されます。


 澤間駅に着きました。


 澤間駅から次の土本駅の間に三つの川が合流する三叉峡があります。車内放送で説明があり、列車はゆっくりと走ってくれます。


三叉峡


 もうすぐ土本駅です。
TTC大井川8:土本駅界隈


 土本駅に着きました。トロッコ列車(8両くらいだったかな)の長さに対してホームが極端に短いために、女性車掌さんがホームに降りて降車客を確認し、最後尾まで来てから手動トアを開けて車両に飛び乗ります。雨の日や雪の日などは大変なことでしょう。


 土本駅を出発します。


 相変わらずに大井川に沿って走っています。


 車内では女性車掌さんが観光案内・周辺案内の放送を行っています。
TTC大井川9:川根小山駅界隈


 川根小山駅は行き違い可能な構造になっています。


 下りの列車がやってきました。


 下り列車が先に出発しました。


 川根小山駅名標です。


 私たちを乗せた列車も出発しました。
TTC大井川10:茶畑


 さすが、静岡。ここは川根茶の産地です。


 車窓にはきれいな茶畑が広がっています。


 奥泉駅手前には赤い大きな橋(泉大橋)がかかっています。


 さて、この奥に行く線路はなんなのでしょう。自分で撮影しましたが、どこを撮ったのか忘れてしまいました(笑)
TTC大井川11:市代吊橋


 アプトいちしろ駅に着きました。ここには産業遺産の「市代吊橋(いちしろつりばし)」があります。看板には以下のように書かれています。

産業遺産「市代吊橋」  
「市代吊橋」は、昭和11年(1936年)大井川電力(株)が大井川ダム建設に伴い、木材の流送を補償するため、鉄道用吊橋として建設された。昭和29年鉄道を井川まで延長する際、ルートが変更となり、市代吊橋は通路橋となった。若干の改造は行なわれているが、鉄道用吊橋の構造をよく残し、橋梁の歴史を語る貴重な吊橋である。


 この橋がそうです。


 少し離れた場所から見るとこんな感じです。  
TTC大井川12:アプト式鉄道


 さぁ、アプトいちしろ駅から次の長島ダム駅までは、日本で唯一のアプト式鉄道が楽しめます。


 列車の後ろに連結されるアプト式機関車のアプトくんがやってきました。


 ますます近づいてきます。


アプトくん


 列車側の機関車を確認しています。


 そして連結です。


 乗客のほとんどが列車を降りてこの連結を見ていました。
TTC大井川13:アプトいちしろ駅


 このアプト式になったのは、これから行く長島ダム建設に伴う路線変更の時からです。その時から25年経ちました。


 アプトいちしろ駅を出発しました。


 少し紅葉も始まっています。


 やはり大井川に沿っています。
TTC大井川14:急勾配登り


 列車は急勾配を登っていきます。90パーミル(1000mで90m登る)という日本一の急勾配です。ちなみに普通の鉄道では、箱根登山鉄道の80パーミルが最高勾配です。


 乗客の多くはその勾配を見ようと身を乗り出しています。


 右手に見えるのはアプトいちしろキャンプ場です。


 車窓右手正面に長島ダムが見えてきました。
TTC大井川15:長島ダム駅1


 長島ダム駅に到着しました。ここで下車します。


 列車を押してきたアプト式機関車のアプトくんを切り離します。


 無事に切り離しが成功しました。


 切り離されたアプトくんです。
TTC大井川16:長島ダム駅2


 反対側のホームから、いままで乗ってきた列車を撮ったところです。


 あそこの急勾配の線路を登ってきました。


 これから乗る列車が近づいてきました。この駅で列車交換が行われます。


長島ダム駅


 ここにも「祝 アプト式鉄道 おかげさまで25周年」の横断幕がありました。
TTC大井川17:急勾配下り


 今度は先頭にアプトくんを連結して急勾配を下ります。


長島ダム〜アプトいちしろ


 遠くに見える急勾配を通って、もとのアプトいちしろ駅に戻ります。


 長島ダムが正面に見えます。


 キャンプをしている人たちが列車に向かって手を振ってくれました。こちらも大きく手を振っています。
TTC大井川18:ラックレール


 列車最後尾からアプト式のレールをみたものです。線路の中央の歯車にアプトくんの歯車が噛み合って急坂の運転ができるのです。


ラックレール


 だいぶ下ってきました。


 アプトいちしろ駅に到着しました。ここでアプトくんとはお別れです。
TTC大井川19:奥泉駅界隈


 アプトいちしろ駅を出た列車はカーブを曲がりながら下っていきます。


 赤い大きな鉄橋(泉大橋)をアンダークロスします。


 川面に鉄橋が映っています。


 奥泉駅に到着しました。
TTC大井川20:千頭駅へ


 さらに急カーブを下っていきます。


 三叉峡を通過しています。


 川根両国駅手前の両国吊橋が見えてきました。


 終点の千頭駅に到着しました。
TTC大井川21:SL急行かわねじ2号@千頭駅


 さてここからは大井川線本線に乗り換えです。


 SLが牽引するSL急行かわねじ2号です。C11 190の蒸気機関車です。


 昭和15年の川崎車両製造です。


 勢いよく蒸気を吹き出しています。


 運転台です。中は熱気でかなり暑いのでしょうね。
TTC大井川22:SL急行かわねじ2号


 SL急行列車に乗車したことを証明する乗車証明書です。


 2号車の外観です。


 中はこんな感じです。天井にはライトと扇風機。古い客車の感じがよくでています。


 大井川沿いを新金谷へ向かって進んでいきます。


 陽もだいぶ傾いてきました。
TTC大井川23:川根温泉笹間渡〜家山


 「歓迎 川根温泉」の看板です。


 駅名は川根温泉笹間渡です。


 大井川第一橋梁を通過中に進行方向左手に川根温泉 ふれあいの泉の建物が見えてきます。


 露店風呂に入浴中の人たちがSLに向かって手を振ってくれています。テレビでみたことのある風景です。


 家山駅に着きました。大井川鐵道の線路沿いには家山の桜トンネルがあり、桜の季節には絶景が楽しめます。
TTC大井川24:SL急行旧車両


 一番後ろに旧型車両が連結されているので、そちらへお邪魔しました。こちらの方がレトロで色調も渋いです。天井にはライトしかありません。


 網棚は本物の網でできています。


 座席には灰皿も付いています。昔はタバコに寛容だったのですね。今では考えられないことです。


 窓枠も木製です。


 三等車というのは、今の普通席のことです。


 洗面台もついています。うーん、こちらもレトロです。
TTC大井川25:新金谷駅


 新金谷駅に到着しました。旧式客車には「かわね路」というサボがありました。


 ホーム側からみた新金谷駅舎です。


 表に出るとこんな標識が。浜岡原発から22.0kmとは大災害時には微妙な距離ですね。
TTC大井川26:お土産店(プラザロコ)


 新金谷駅の目の前にはプラザロコがあります。お土産店ですが、SLの展示やSL急行券の販売も行っています。


 駅の待合室もあります。


 こんなジオラマもありました。
TTC大井川27:SL車庫


 新金谷駅は大井川鐵道の本社もあり、また SLの車両基地もあります。私たちの乗ったSLを牽引した機関車もすでに切り離されて車庫へ向かいます。


 転車台もあり方向転換しているところです。柵には機関車トーマス、ジェームス、パーシーなどの写真が飾られています。ちびっ子は喜ぶことでしょうね。


 これから出発するようです。

 新金谷駅からバスの乗り、東名高速を東進して厚木インターまで帰ってきて解散となりました。さて、来年はどこへ行こうかな。
2015/10/24
千頭1228ー1320長島ダム 大井川鐵道井川線 205列車
長島ダム1329ー1421千頭 大井川鐵道井川線 204列車
千頭1453ー1609新金谷 大井川鐵道大井川本線 SL急行かわねじ2号