かめかめ・かめラ
東北紀行
(秋田県〜山形県〜新潟県〜福島県)
(2009/5/13-17)

【2 SLばんえつ物語号】

(2009/5/16-17)(記 2009/6/14)


 16日の会議が予定通り20時に終了し、これから米沢まで移動する。17日は日曜日なので、この日を利用しての旅を計画したのだが、米沢駅から米坂線の始発に乗らないと無理なので、夜の内に米沢まで移動するのである。周遊きっぷの利点を生かし、天童から新幹線の自由席に乗る。米沢へ降りると小雨が降っている。いつもは晴れ男の私だが、明日はどうなるのかな。


天童〜米沢の地図

 
米沢駅舎 ◇ 米沢駅前

 
スタンプ ◇ 米沢牛

 
直江兼続像 ◇ 天地人ののぼり


米沢〜新潟の地図

 朝起きるとやはり小雨が降っているので、米沢駅まで小走りで向かう。駅の構内は大河ドラマの天地人直江兼続ブームに涌いている。改札を通り0番線の行き止まりホームに停車中の単行(1両)ワンマン・トイレあり・セミクロス(2列+1列タイプ)車に乗り込む。

 
米坂線乗り場 ◇ 列車

 
方向幕 ◇ 車内

 乗客は3人である。西米沢で撮り鉄らしき一人下車し、車内は私を含めて2人になった。専用列車みたいなものである。


散居村

 フラワー長井線との乗換え駅である今泉から2人乗車する。萩生を過ぎたあたりで周囲に散居村が見える。富山県砺波地方のものが有名だが、こちらでも見られる。

 米坂線の中心駅の小国へ到着。ここからかわいい女子高生3人が斜め前のボックスに座る。新潟へでも行くのだろうか? それにしてもどこへ行っても女性軍は賑やかであり姦しい。おかげで車内が明るくなったようだ。午前8時10分、羽越本線の乗換え駅である坂町に到着した。同じホームで特急いなほ4号に乗り換える。自由席に座り検札に来た車掌さんから新潟までの自由席特急券(500円)を買う。私の“かえり券”を見て「東北新幹線の自由席特急券も一緒に出来ますよ」と丁寧に説明してくれた。東北新幹線は大宮で下車するのか東京まで乗るのかを決めていなかったので、ここでは新潟までの特急券のみの購入に留める。


新潟〜会津若松の地図

 さて新潟に着いた。新幹線のターミナルでもあり大きな駅舎である。ここからは「森と水とロマンの鉄道 磐越西線 SLばんえつ物語号」へ乗車する。会津若松までの4時間弱の長旅である。SLの入線を知らせるアナウンスとともに7番ホームへ向かう。逆方向へ牽引してきた機関車が離れていく。

 
SL指定席きっぷ ◇ 蒸気機関車@新潟駅

 
車両横のマーク ◇ ホーム

 
ヘッドマーク ◇ サボ

 
火室 ◇ 運転席

 先頭の蒸気機関車では運転台の見学が可能となっているので人気である。



 
車内 ◇ 展望車

 このSLばんえつ物語号は7両編成で、先頭は1号車、そして4号車は展望車、5号車に売店がある。車内にあるポストに投函するとオリジナルの消印が押されることを知っていたので、あらかじめハガキを用意しておき職場や友人に郵送する。また記念スタンプも3ヶ所に設置されている。

 
車内ポスト ◇ スタンプ1

 
スタンプ2 ◇ スタンプ3

 出発までは撮り鉄が多くて賑やかだったが、発車してみるとその多くはホームに残ったままだ。なので車内はというと意外に空いている。後で車掌さんに聞くと乗車率は30%くらいだとのこと。ボックスは独占状態である。





 私の座席は1号車3番D席。先頭から二つ目のボックス席の前向きのいい席である。一番先頭の両側のボックスには乗務員が7人座っている。途中駅での作業に備えているのだ。その乗務員に対していろいろとウンチクを披露している鉄おばさんがいた。SLファンクラブのウインドブレーカーを着て、きっぷの買い方や今までの乗車歴などを、相手の反応を無視するようにして一方的に話している。乗務員も苦笑しながら聞いている。きっと地域の有名人に違いない(笑)。車掌さんも5-6人乗っている。その一部は研修生のようだ。

 
新津駅名標 ◇ 蒸気機関車@新津駅

 新津についた。信越本線、羽越本線、磐越西線の分岐点の鉄道の要衝である。11分間停車するので、乗客はSLの写真撮影の時間だ。発車直前になって、鉄おばさんが突然大きな声で「お弁当忘れた!」と叫んであせっていた。おそらく新津駅で販売している駅弁を予約しておきながら、話しに夢中になって、受け取るのを忘れてしまったのだろう。周囲のみんなは苦笑している。


記念撮影

 新津を出て五泉を過ぎると、旅情が高まってくる。そして売店で買ったSLべんとう物語を食べ始める。すると車掌さんが「大きな声を出しますのでご承知ください」と声をかけてきた。何が起こるのかなぁと興味津津で見ていると、本当に大きな声で「森と水とロマンの鉄道 磐越西線 SLばんえつ物語号にご乗車いただきありがとうございます」という挨拶が始まった。しばらくすると「これからトンネルがありますので、窓を閉めるようにお願いします。」とアナウンスがある。蒸気が窓から入ってこないようにするためだ。蒸気機関車の常識だが、知らない人もいるのだろう。実際にトンネルでの窓の外の煙の動きが珍しいらしく子供たちが歓声をあげている。


駅弁

 
駅弁

 検札時には、乗車手帳と記念絵はがきが配布される。またいつもは抽選なのだがピンバッジももれなく配布されていた。

 
乗車手帳 ◇ 絵はがき

 
ピンバッジ

 
車窓 ◇ 車窓:煙

 乗務員が慌ただしく準備をし出したなぁと思ったら津川に到着である。ここで16分の停車時間は給水と点検作業の時間でもある。乗客はデジカメや携帯を片手に続々と蒸気機関車に集まってくる。跨線橋から撮影も可能である。昔はこんなに手間をかけてSLを走らせていたんですね。見ているだけですが、なかなか大変な作業だということがわかります。

 
津川駅名標 ◇ 蒸気機関車@津川駅

 
メンテナンス中







 銚子の口を過ぎ、野沢の次の停車駅の山都(やまと)でも給水が行われる。ここから反対側のボックスに小さな子供を連れた若夫婦が乗車してきた。いきなり窓を開けている。トンネルに入ったら案の定、煙が車内に入ってきて奥さんがあわてて閉めていた。私の席にも煙が流れてきて迷惑である。これもSL時代が遠くなったためであろう。

 
山都駅名標 ◇ 蒸気機関車@山都駅


山都駅倉庫

 

 
会津若松駅名標 ◇ 蒸気機関車@会津若松駅

 定刻より3分ほど遅れて会津若松に到着した。駅前食堂のマルモ食堂に2度目の訪問である。今度はみそラーメンを注文する。味とともにお店の雰囲気にも癒されて帰路を急ぐ。

 
マルモ食堂 ◇ 味噌ラーメン

 
会津若松〜東京の地図 ◇ 快速あいづライナー

 
方向幕 ◇ 車体デザイン

 会津若松からは快速あいづライナー4号で郡山へ、そして臨時列車のつばさ86号の17号車になんとか空席をみつけ座って東京へ向かった。


オリジナル消印

 帰宅して2日後に、SLばんえつ物語号の車内ポストに投函した自宅へのはがきが届いた。これがオリジナル消印である。
【旅程】
5/16
天  童20:26〜21:13米  沢 山形新幹線 つばさ132号

5/17
米  沢06:04〜08:10坂  町 米坂線
坂  町08:12〜08:49新  潟 羽越本線 特急いなほ4号
新  潟09:43〜13:34会津若松 信越本線・磐越西線 SLばんえつ物語号
会津若松14:14〜15:16郡  山 磐越西線 快速あいづライナー4号
郡  山15:25〜16:48東  京 東北新幹線 つばさ86号
【1 寝台特急あけぼの】  【2 SLばんえつ物語号】