かめかめ・かめラ
三江線forever
(広島県〜島根県)
(2017/10/7-9)
【3 三次巡り・福塩線】
(2017/10/9)(記 2018/4/8)
29潮駅:三江線forever
(潮駅付近の地図)
潮温泉大和荘にて起床。旅では朝早く自然に目が覚めるが、今回は6時15分のスマホの目覚ましで起床した。疲れているのかな? その後、知らない間にニ度寝。あっと、気が付いたら6時40分だった。あぶない、あぶない。そうでなくても列車本数が少ない三江線の旅。寝過ごしたら予定通りに帰宅できない。朝食を食べて、7時25分頃にチェックアウト。
支流の潮谷川が江の川に流れ込む場所に大和荘のボートがあった。
ボートのそばから江の川を眺めてみる。
駅へ続く桜並木。桜が満開の頃はきれいだろうな。でも来年の桜の季節には、この桜は列車を見ることはできない。寂しいことだなぁ。
潮駅には撮り鉄が一人、ありとあらゆる場所を写真に収めている。熱心だなぁ。
潮駅の待合室にある時刻表を見ると、さきほどの列車は7時31分の三次発浜田行き。私は今度来る7時55分の三次行きに乗るのだが、これに乗り遅れると約10時間後の17時18分まで三次行きの列車は来ない。寝過ごすわけにはいかないのである。
大和荘に泊まっていた男3人、女3人の後期高齢者グループが潮駅にやってきた。別々に写真を撮っていたので、声をかけて駅名標をバックに全員の写真を撮影した。鉄ちゃんイメージアップ大作戦である(笑)。挨拶していろいろと話をしてみると、松江から山陰本線経由でやってきて、三次からは芸備線で備後落合へ向かい木次線で帰るという。彼らも立派な鉄ちゃんじゃん。
30宇都井〜作木口:三江線forever
やってきた車両は2両(ワンマン、トイレあり)。1両かと思っていたが、三次から折り返し運転になるための2両なのだろうか。前方にはすでに鉄ちゃんがたくさんいたので、後方から車窓を眺めることにする。なんとか座れるくらいの混み具合である。後方の正面の窓には、鉄ちゃんがかぶりついて動画を撮影しながら、一眼レフのシャッターを押している。スマホをガラスの最下面に左手を使って固定しながら、上手に右手でシャッターを押しているのだ。器用な鉄ちゃんだ。
やがて人気の宇都井駅にやってきた。
地上20mにあるホームは、天空の駅としてテレビなどで放映されているのでよく知られている。
171009a宇都井駅出発
伊賀和志駅をすぎて、江の川を渡ると口羽駅に到着する。
口羽からは江の川沿いを静かに走る。
171009b口羽〜江平
時々、流れの早い場所があり水面にさざ波が見える。
作木口駅から江の川を渡る赤い橋がみえる。
潮0755-0921三次 三江線
31作木口〜船佐:三江線forever
作木口〜香淀も同じように江の川に沿って走る。
171009c作木口〜香淀
香淀からは江の川を渡り式敷へ。
所木〜船佐では急流の江の川も見られた。
秘境駅ランキング66位の船佐駅。
171009d船佐駅出発
潮0755-0921三次 三江線
32船佐〜長谷:三江線forever
船佐からは江の川の支流を渡り、だいぶ細くなった江の川に沿って走る。
上流まで来た感じがしてくる。
ホームが朽ち果てている長谷(ながたに)駅。
秘境駅ランキング第38位の駅で、撮り鉄が4-5人はいた。
171009e長谷駅出発
長谷駅周辺には民家はなく、支流を南下した周囲に10軒ほどの民家がある。
潮0755-0921三次 三江線
33尾関山〜三次:三江線forever
尾関山駅で松江からの6人組が下車した。大和荘で尾関山公園への行き方を尋ねていたから公園に向かうと思われる。
この駅の愛称は紅葉狩りである。晩秋には紅葉がきれいなのだろう。
次は終点の三次だ。左から芸備線が近づいてきた。
三次駅には定刻の9時21分に到着した。
潮0755-0921三次 三江線
34三次駅:三江線forever
広島に向かう人は写真左の9時28分の芸備線上り普通列車に乗ることになる。芸備線で備後落合に向かう人は13時01分の芸備線下りの列車を待つ。私はというとこれから福塩線で福山に出て帰る予定だ。福塩線の北半分の非電化区間の府中〜塩町も赤字ローカル線なので、廃線の噂がでているのである。
福塩線の次の列車はなんと14時43分!(12時19分は臨時列車)。5時間以上の待ち時間がある。
駅前のロータリーで、くるるんバスを待つことにした。
9時35分、定刻より4分遅れてくるるんバスはやってきた。200円均一のコミュニティーバスだが、支払いは降車時でよいとのこと。
三次中学校前に着いたのは9時47分。ここからしばらく北上して、三次のレトロな街並みの「歴みち石畳通り」をゆっくりと歩こうと思う。
35太歳(ださい)神社:三江線forever
いきなり空き地の一角にSLが展示してあったのでビックリ。これはレトロな街並みとは全く関係ない。
この地図の上(北)から南に下ろうと思う。
太歳神社に行く途中にレトロな看板のある民家をみつけた。
太歳神社に着いた。これから「歴みち石畳通り」を楽しもう。
「卯建の似合う町」として、三次町歴史的まちなみ認定区域に指定されているようだ。
1750年頃の寛延二年の三次町の地図があった。この頃は今の三次駅付近よりもこちらが栄えていたのだろう。
36歴みち石畳通り:三江線forever
こんな感じの石畳が続いている。
こちらは卑弥呼蔵。たべもの屋の赤猫と寝床と学び舎の青猫ということで宿泊もできる食事処だ。
道標があった。右側には「左:ひろしま、右:いづも大社」、左側には「右:たかの山、左:いづも大社」と書かれている。
これが「卯建だ!」と思っていたが、これは正式には「袖卯建(そでうだつ)」だった。「本卯建(ほんうだつ)」はあとで。
ここは鍵型の道。敵の侵入に備えたものだろうか。
鋳型の道にある三勝寺。銅鐘が有名らしい。
37やっぱり広島カープ:三江線forever
三次でもやっぱり広島カープ。
ゑびす神社。それにしても旭橋から北へ抜ける裏道になっているらしく、ここまでの石畳通りは車の量が多い。ゆっくりと観光もできない。
この専法寺は広島カープの梵(そよぎ)英心(えいしん)選手の実家だ。
だから、個人の応援もある(笑)
梵選手のお父さんが寳英さんなのでしょう。
人形のまつもとの店頭を掃除していたおそらくご主人と思われる人に「おはようございます」と挨拶したところ、「卯建(うだつ)」について解説を受けた。本卯建と袖卯建があり、屋根より高くなっているのが本卯建だということだ。たしかに「卯建が上がる」というのだから、この説明には納得がいく。先ほどの卯建は袖卯建だったようだ。本卯建と袖卯建が同時に見られる建物の場所も教えてくれた。川本町(石見川本駅)といい、ここ三次市といい旅人にはとてもやさしい街だ。
白蘭酒造の前を通る。古い街並みには造り酒屋がよく似合う。
三次フードセンター前で、潮温泉大和荘と潮駅で一緒だった松江からの6人組と会った。これからフードセンターで昼食を調達するということだ。行こうかどうか迷っていた辻村寿三郎人形館に行ってきたというので、感想を伺ったが「よかった」というので行くことにした。
その前にフードセンターで品定め。何か買う予定はないが、地方のスーパーの様子を見るのも旅の楽しみの一つだ。広島カープのティッシュが並んでいた。
ティッシュ以外にも、カープさやえんどうさっぱりしお味、カープかっぱえびせん、カープ瀬戸内レモン味・イカ天など。
こちらはカープ麦茶。三次にちなんで344の背番号をつけたユニホーム仕様のTシャツはすでに完売していた。なんでもカープと名付ければいいものじゃないだろうけど、三次もカープ一色である。
38本卯建と袖卯建:三江線forever
そして三次フードセンターの隣のおしゃれな建物に入ってみる。お土産を買おうという算段だ。風季舎というお店で雰囲気がよく、店員の対応もよい。いくつかのお土産を買い自宅に発送してもらった。
辻村寿三郎氏は、NHKの新八犬伝などの人形で有名だ。まだご存命で三次で療養生活を送っているらしい。その辻村寿三郎人形館は館内撮影禁止だった。
中国新聞社三次支局を過ぎて、本卯建と袖卯建のある建物にきた。なるほど、卯建が屋根よりも高くなっている。これが「卯建があがる」という語源なんだ。一つ賢くなった。
ここは明鏡山照林坊。
そして西城川の近くの住吉神社。大しめ縄があった。
39巴橋付近:三江線forever
馬洗川に、左手から西城川が合流して巴橋方面へ流れていく。
河原に下りて巴橋をくぐって南側から巴橋を見上げる。
下流には三江線の鉄橋が見える。この鉄橋に列車が通らなくなる日も近い。
水害の多い江の川水系ならでは。
巴橋を三次駅方面へ。橋の上から景色を眺める。
40唐麺焼@宝来屋(三次市):三江線forever
三次のB級グルメである唐麺焼を食べるために、廣島葱坊主に向かったが臨時休業だったので、宝来屋にやってきた。
唐辛子を練り込んだ麺を入れた広島風お好み焼きである。
肉玉そばを唐麺焼で注文した。
麺をしっかりと焼くためかお好み焼きの中に入っている麺はパリパリしている。そしてもちろん唐辛子のために辛い。おたふくソースが甘いのでこれはこれでいいのだが、なんと辛いおたふくソースもある。私は甘いソースしかかけなかった。
41三次駅:三江線forever
青空の下、汗をかきかき三次駅に戻る。もう三次へ来ることもないだろうから、たむ商店でもう一つ唐麺焼を食べようかと思っていたが、店外に10人ほどの待ち客がいたのであきらめた。そんなに混んでいるとは予想していなかった。たむ商店の反対側には三次市観光協会がある。こちらもカープである。
三次駅のトイレの前のベンチで少し休憩する。そばには地元のおっさんがいた。「暑いねぇ」などと言葉をかわす。次の福塩線の列車までは1時間ほどある。駅の周辺を散策したり、駅の待合室で待ったりして、時間をつぶした。
3番線からは三江線の口羽行きの列車が出発の準備をしていた。これは1両だが、昨日自分が乗った列車ほど混んではいなかった。
171009f三江線三次駅出発
三江線の列車が14時11分の定刻に出発した。
その2分後、1番線からは芸備線の広島行きの列車が出発した。
171009g芸備線三次駅出発
42福塩線:三江線forever
2番線に福塩線府中行きの列車が入線してきたのは14時30分頃だった。1両(ワンマン、トイレあり)の列車に乗るときに、駅前のベンチであったおっさんがいた。「さきほどはどうも!」と挨拶すると、「覚えていたのか?」という返事があった。まぁ、さっきのことだから覚えてるよ(笑)。
定刻に列車は出発した。相変わらず、いい天気だ。
171009h三次駅出発
三次の次は八次。そして次が神杉。神杉は列車交換可能な駅だ。
171009i神杉駅到着
43塩町〜備後安田:三江線forever
神杉の次の塩町までは正式には芸備線で、塩町から福塩線になる。塩町駅は以外に小さい。
171009j塩町駅到着
塩町駅を出てすぐに線路は左右に分かれる。左は備後落合や新見に向かう芸備線、右は府中や福山に向かう福塩線だ。この列車は右に進む。線路のクロッシングが美しい(笑)
171009k塩町駅出発
吉舎(きさ)駅は跨線橋もありかなり大きい。
吉舎駅から急な登り坂となり、あえぐように登っていく。
171009l吉舎〜備後安田
そしてしばらくすると備後安田駅へ向かって下り坂となる。
171009m吉舎〜備後安田2
備後安田で地元のおっさんは下車した。アイコンタクトでお別れを伝えたら向こうも頷いてくれた。
44梶田〜備後矢野:三江線forever
梶田駅に着いた。
ここから甲奴(こうぬ)駅を経て上下(じょうげ)駅に向かう。
171009n甲奴〜上下
上下駅は跨線橋もある大きな駅だ。ここで列車交換。
上下駅は標高383.74mで、ここが福塩線最高地点だ。
そして備後矢野駅には駅舎がうどん屋になっていた。テレビで紹介されていた記憶がある。
45備後三川〜府中〜福山:三江線forever
備後三川駅から河佐駅間は八田原(はったばら)ダム建設に伴い1989年(平成元年)4月から八田原トンネル(6,123m)を通ることになり、途中にあった八田原駅は廃止になった。
「絶好調!」で有名だった元ジャイアンツ選手でベイスターズ監督も務めた中畑清とは関係がない中原駅を過ぎ、府中で乗り換えである。
福塩線はここまでは非電化であり、府中から福山は電化されている。
府中からは2両編成の電車となる。運転士とともに、運転士室に乗務員がいて乗客の対応をしている。一応ワンマン電車の範疇になるようだ。トイレもついている。電車は早いなぁ。
あっという間に大都市福山に到着した。
ここからは新幹線のぞみで一気に新横浜へ。そして横浜線で町田へ、小田急線に乗り換えて伊勢原へ戻ってきた。疲れたが実り多き三江線の別れ旅だった。
2017/10/9(月・祝)
三次0935-0947三次中学校前 くるるんバス
三次中学校前0950-1320三次 徒歩
三次1443-1632府中 福塩線
府中1641-1727福山 福塩線
福山1759-2114新横浜 山陽・東海道新幹線 のぞみ50
新横浜2125-2147町田 横浜線
町田2201-2222伊勢原 小田急線 急行
2017/10/7(土)
伊勢原1226-1247新松田 小田急線 急行
新松田1248-1302小田原 小田急線
小田原1408-1517名古屋 東海道新幹線 ひかり515
名古屋1533-1750広島 東海道・山陽新幹線 のぞみ 113
広島1818-1859あき亀山 可部線
あき亀山1910-1930可部 徒歩
2017/10/8(日)
可部0635-0637中島 可部線
中島0640-0715下深川 徒歩
下深川0734-0854西三次 芸備線
西三次0900-0940三次 徒歩
三次1002-1230石見川本 三江線(12分遅れ)
石見川本1345-1454江津 三江線
江津1515-1718潮 三江線
2017/10/9(月・祝)
潮0755-0921三次 三江線
三次0935-0947三次中学校前 くるるんバス
三次中学校前0950-1320三次 徒歩
三次1443-1632府中 福塩線
府中1641-1727福山 福塩線
福山1759-2114新横浜 山陽・東海道新幹線 のぞみ50
新横浜2125-2147町田 横浜線
町田2201-2222伊勢原 小田急線 急行
【1 可部線再完乗】
【2 三江線・潮温泉】
【3 三次巡り・福塩線】