かめかめ・かめラ
酒田・鳴子・浪江紀行
(新潟県〜山形県〜宮城県)
(2011/1/8-9)

【1 日本海から雪国へ】

(2011/1/8)(記 2011/2/10)


 伊勢原の輪のおやじの遠足も今回で6回目を迎えた。今までには、大井川鉄道、わたらせ渓谷鉄道鶴見線、秩父鉄道と続き、前回の飯田線秘境駅からは一泊二日となった。今回も1月8日〜10日の三連休の最初の二日間を使い、一泊二日で東京〜新潟〜酒田〜鳴子温泉(宿泊)〜浪江〜上野をのんびりと巡ることになった。参加者は4人。すべて伊勢原にゆかりのあるおやじである(笑)


 おやじの朝は早い。午前4時に目が覚めて、5時過ぎには家を出る。大神宮前の片町のネオンもまだ明るく光りを放っている。


片町ネオン


 腹ごしらえには24時間営業の伊勢原駅北口前のなか卯が便利である。鶏塩うどん(小)を食する。わずか250円で身も心も暖かくなる。


 伊勢原駅に着いてもまだ暗い。東海大学前駅でS氏、鶴巻温泉駅でT氏を最後尾車両に乗せた急行列車に合流する。次の愛甲石田駅でK氏が合流する予定である。
 これから始まる楽しい旅に期待が高まる。

伊勢原06:06ー06:26相模大野 小田急線 急行
相模大野06:28ー07:07新宿 小田急線 急行


 新宿からはウィークエンドパスの使用を開始する。JR東日本エリアのうち、およそ山形県と宮城県以南のフリーきっぷであり、週末の二日間で8,700円という料金である。ただし新幹線を含む特急に乗るには特急料金は別支払いになる。今回はこのきっぷの恩恵を十分に生かしたルートとなっている。

新宿07:12ー07:25東京 中央線 快速 ウィークエンドパス使用開始


 予定通りに東京駅に到着した。三連休なので出かける乗客が多いのだろう、東京駅は朝から賑やかである。スノーボードを抱えた若者も多い。Maxとき307号の指定席で新潟へ向かう。
 天気がよく空気も澄んでいたためか、埼玉県から富士山はもちろん我が伊勢原の象徴である大山も綺麗に見ることができた。


 川端康成の雪国では上越線だったが、上越新幹線でも大清水トンネルを越えると雪国であった。越後湯沢駅付近は雪が積もっており車内から見えるスキー場の人出はまだまだまばらだった。しかし今日からの三連休はスキー場にとってはかき入れ時であろう。


 この写真は長岡駅付近である。一面の雪景色だ。新潟市内に6年間住んだことのあるT氏によると長岡市内は雪が多いが新潟市内は意外に雪が少ないという。

東京07:48ー09:51新潟 上越新幹線 Maxとき307号


 新潟からは観光列車のきらきらうえつに乗り換える。この列車は全席指定の快速列車であり、途中の笹川流れの景観は見所の一つである。


 新幹線から在来線に乗り換える通路にすでに「きらきらうえつ」の看板がある。


 写真のようなカラフルな外観をした列車なのである。


 4両編成で1両目と4両目の先端は展望席となっている。写真ではわかりにくいが、両側に大きな窓があり、車窓を楽しむことができる。展望席は誰でも利用できる。


 2両目には和風ラウンジスペースがある。ここも誰でも利用できる。2両目には他にも映像で沿線紹介コーナーや茶屋(ミニビュッフェ)がありお菓子やつまみ・アルコールが売られている。


 村上駅で5分間停車するので、駅名標と車両をパチリと撮影した。

新潟10:15ー12:51酒田 白新線・羽越本線 快速きらきらうえつ


 きらきらうえつの3号車には記念スタンプコーナーがある。


 2種類のスタンプがあった。


 車内では観光案内が放送されており、さすがは観光列車である。さらにオレンジカードも販売していた。


(T氏提供)
 さぁ、笹川流れが近づいてきた。延長11kmにも渡る奇岩青松と白砂の海岸であり、国の天然記念物にも指定されている。海の向こうには粟島(あわしま)が見えている。


(T氏提供)
 こちらも笹川流れである。


笹川流れ1


笹川流れ2


 笹川流れを過ぎて、庄内平野から鳥海山を望みながら、新潟から2時間30分余りで終点の酒田に到着した。酒田は雪である。

新潟10:15ー12:51酒田 白新線・羽越本線 快速きらきらうえつ


 昼食の時間になったので酒田ラーメンを食べに三日月軒中町店へタクシーで向かう。4人なのでワンメーターくらいならバスより安い(笑)。  酒田ラーメンの特徴は煮干しや昆布などの魚介系のスープであるが、店名も三日月軒(何店舗かある)、満月、新月など月にちなんだものが多い。


 メニューは中華そばしかなく、小・並・大の量の違いしか選べない。並を注文した。写真のようにもも肉チャーシュー、メンマ、ネギのトッピングされたラーメンはあっさりしており毎日でも食べられそうな味である。


 麺は中細の縮れ麺。この縮れ加減がスープの絡みを増すのだ。


 帰りのタクシー内での運転手さんとの会話は、なんと酒田の大火。昭和51年のことである。運転手さんの自宅はわずかに焼失を免れたようだった。しかしさすがにおやじの遠足であり、話題が昭和である(笑)

さて酒田駅からは今度は余目まで戻って陸羽西線を新庄まで行く。


 酒田駅ではみなとくんとまいちゃんが出迎えてくれた。


 快速最上川に乗り込む。2両編成のワンマン列車でも快速なのである。この快速は全席自由なので運賃だけで乗ることができる。

酒田14:00ー14:51新庄 羽越本線・陸羽西線 快速最上川


 この快速最上川は酒田駅を出た後は、余目・狩川・古口と停車して新庄駅へ向かう。狩川近くで車窓には風力発電の風車が見えた。


(T氏提供)
 古口駅の駅名標は写真のように雪に埋まっていた。風が強いだけでなく豪雪地帯である。


 新庄駅に到着した。駅では松尾芭蕉と曽良が迎えてくれた。これまで乗ってきた陸羽西線は別名「奥の細道最上川ライン」という名前がある。


 新庄駅にはもがみ体験館「ゆめりあ」が併設されていた。里山が体験できるが、このような施設を作っても維持・管理費がかなり大変だろうなという気がする。


 とはいえ、せっかく来たので寄ってみる。すると亀の形をした爪切りがあったので衝動買いしてしまった(笑) それと4人のおやじの夜の友となるアルコールとつまみももちろん購入した。


新庄駅前はご覧の通りの雪景色である。生活するだけで大変な地域のようだ。伊勢原の気候に心から感謝する気持ちになった。


 新庄駅からは陸羽東線に乗り換えて鳴子温泉に向かう。こちらには別名「奥の細道湯けむりライン」という名前がある。


(T氏提供)
 鳴子温泉からの列車が新庄駅に入ってきた。ご覧のように雪まみれである。この列車に乗って鳴子温泉駅まで行くのである。


 雪の降りしきる中を、それでも定時に列車は走り、予定通りに鳴子温泉駅に到着した。鳴子温泉駅も雪の中だった。

新庄16:10ー17:10鳴子温泉 陸羽東線


 今日の宿はホテル亀屋(笑)である。


 旅の疲れをとるためにまず一風呂浴びる。風呂の名前も鶴の子・亀の子である。


 夕食は大広間である。部屋毎に場所が分かれているが、最初の客人だったために天下を取ったようないい気持ちの中での宴の始まりであった。


 夕食のメニューは、ずわい蟹の酢の物、握り寿司二種、御造り三種盛合せ、とんしゃぶ、鴨のロースト、気仙沼産フカヒレと白菜の蒸し物、釜めし、デザートであった。廉価の割には美味しい料理だった。ビールも飲んで満足である。


 夕食後に覗いたホテルの中庭は幻想的な景観だった。


 フロント横にはご覧のような亀が飾られていた。


 ホテル内の売店で亀の箸置きを買ってしまった。


 そしてストラップも買ってしまった(笑)

夜は部屋で一杯やりながらおやじの遠足の一日目は更けていくのであった。
【旅程】
伊勢原06:06ー06:26相模大野 小田急線 急行
相模大野06:28ー07:07新宿 小田急線 急行
新宿07:12−07:25東京 中央線 快速 ウィークエンドパス使用開始
東京07:48−09:51新潟 上越新幹線 Maxとき307号
新潟10:15ー12:51酒田 白新線・羽越本線 快速きらきらうえつ
酒田14:00ー14:51新庄 羽越本線・陸羽西線 快速最上川
新庄16:10−17:10鳴子温泉 陸羽東線
【1 日本海から雪国へ】  【2 浪江B級グルメ】