かめかめ・かめラ
酔狂な旅(青森〜大阪〜鹿児島)
(東京都〜〜青森県〜〜大阪府〜〜鹿児島県)
(2011/11/11-13)
【2 寝台特急日本海から新幹線さくら】
(2011/11/11-12)(記 2011/12/18)
お店を出るとすでに青森駅は夕闇に包まれていた。時刻は19時ちょうど。そろそろ寝台特急日本海が入線する時刻だ。改札を抜けて3番線に向かう。
青森駅 ◇ 列車案内
日本海走行地図 ◇ 特急券・B寝台券
寝台特急日本海は青森から大阪までほぼ日本海沿岸を15時間かけて南下する。走行距離は1,023.4kmと寝台特急北斗星について長距離を走る定期列車である。今日のねぐらは開放型B寝台下段である。
寝台特急日本海入線@青森駅
機関車 ◇ 行き先表示
B寝台2号車入口
日本海が入線してきた。3番線に到着して発車を待っている。
開放B寝台は車両の片側に通路があり、寝台は線路に垂直に、枕木と同じ向きで並んでいる。上下二段式で上段には窓際に設置された階段(はしご)で上っていく。上段の通路の上には大きな荷物置き場がある。上下寝台はカーテンで仕切られ、読書灯もある。下段だけに小物置き場がある。カーテンの合わせ目はマジックテープで固定される。このようにオープンな環境のため貴重品は常に身につけているようにとのアナウンスが何度も流れている。
通路 ◇ 上段
下段 ◇ 階段(はしご)
読書灯 ◇ 下段
下段小物置き場 ◇ 通路の椅子
通路上の荷物置き場 ◇ カーテン閉じる
乗車して2号車6番下段に座っていると、団体旅行客が団体で(当たり前だが)乗ってきた。私の対面の5番の上下段にその団体のご夫婦が腰を下ろした。まずはご挨拶である。「よろしくお願いします」と。そしていろいろと歓談する。長野県の上田市に住んでいて、阪急交通社の日本縦断の1週間のツアーに参加しているとのこと。大宮駅集合で北上して稚内へ。そして今日稚内を7時過ぎの特急に乗ってきた。これから新大阪まで出て、そして新幹線で九州へ行く予定。そして指宿まで行きまた戻ってくると。すべて列車での移動だそうだ。すごいツアーなのである。帰宅後に調べると、
稚内
0710
| 特急スーパー宗谷2号
1206
札幌
1222
| 特急スーパー北斗12号
1538
函館
1555
| 特急スーパー白鳥40号
1745
青森
という行程しかない。観光ができないようなツアーである。
車掌さんが来たので、混雑具合い聞いてみると「今夜は満席でございます。今空いている座席も秋田までにはすべて埋まります。」との答え。驚いた!、ビックリした!。寝台列車は乗客が少なくて次々に廃止になっているのに・・・・・ この日本海は大丈夫なのかな? →実はこの日のちょうど1週間後に「来年3月、寝台特急日本海廃止」の報道があった。やっぱり廃止か・・・
ぐっすり眠り、朝起床。金沢〜敦賀間では車内販売がある。ほうじ茶(160円)を購入。順調だった日本海が遅れ始めたのは福井の手前のあわら温泉駅付近だった。車内アナウンスでは「この先の踏切信号故障と濃霧のための遅延」と説明された。たしかに周囲には霧が立ちこめている。福井駅到着は22分遅れ、敦賀では28分遅れと徐々に遅れの幅が広がってきた。敦賀で機関車を付け替え、特急サンダーバードを先に行かす。湖西線に入り近江舞子駅で長々と停車。特急と普通列車に抜かれる。特急に抜かれるのはまだしも、なんで普通列車に抜かれるのかが解せない。一応こちらは特急でしょう。特急料金払っているでしょう。なんで普通列車に抜かれるのかなぁ。優先順位の問題なのでしょうが、悲しいものがある。
近江舞子駅を発車したときすでに60分遅れとアナウンス。団体客もあきらめムードで、あわてているのは添乗員さん。車掌さんと添乗員さんとの話しを盗むまでもなく聞くと、「今朝新岩国付近信号トラブルがありJR西日本の新幹線が3時間前後遅れており予定がわかりません。新大阪駅で再確認してください。おそらく新大阪駅は大混雑していると思います。」などという話し。添乗員さんにつれられた団体客は新大阪駅で下車した。京都で64分遅れの日本海は大阪には63分遅れと1分だけ遅れを取り戻すという意地を見せた。
機関車@大阪駅
終点の大阪駅で下車し、大阪駅ホームからJR大阪駅三越伊勢丹を望む。当初の予定では新しくできたこのデパートを巡りそこで昼食を食べてから新大阪駅へ移動しようと考えていたが、時間的余裕が少ないのと、新幹線の状況が知りたいので、早めに新大阪駅に戻る。
JR大阪三越伊勢丹(大阪駅ホームから)
そして新大阪駅構内で阪急交通社の団体と予想外の再会する。隣の座席のご夫婦がいたので話しを聞くと、「乗っていく予定の新幹線には乗れないので、どの列車に乗れるか交渉中」なので構内で待っているとのこと。何とか無事について欲しいものだ。
駅員さんに状況を聞くと、「ダイヤは大幅に乱れており、鹿児島へ行くには博多まで行ってそこから乗り換えた方が早いと思う」との返事。とにもかくにも空腹なので周囲を見渡したところ構内に驛麺というラーメン店がありそこで「ぼっかけ醤油ラーメン」を素早く食べた。
ぼっかけ醤油らーめん ◇ 麺
昼食を食べ終え列車案内を見ると、乗るはずだった新幹線さくらの1時間前に出発する予定の列車(さくら553号)がこれから新大阪駅に到着し折り返し鹿児島中央行きになることがわかった。もう一度駅員に手持ちのチケットを見せてさくら557号はどれくらい遅れるかを確認すると、「さくら557号は鹿児島中央からの列車の折り返しなので、その列車の到着見込みがたっていない以上どのくらい遅れるのかわからない。いや運行するのどうかさえわからない」との返事だった。のぞみで博多まで行って乗り換えるより、さくら553号の自由席で一気に鹿児島中央へ行こうと決めた。
列車遅延の案内 ◇ 新幹線さくら走行地図
特急券(さくら557号) ◇ 行き先表示
車体のロゴ
ホームに上がり自由席の表示のある場所で列車を待つこと30分。鹿児島中央からのさくらがやって来た。そして折り返したさくら553号は定時の11時59分から遅れること67分、13時06分に新大阪駅を出発した。予定では12時59分発のさくら557号に乗車することになっていたので、そこから考えるとわずか7分の遅れとなる。8両編成と新幹線にしては編成が短く、1〜3号車が自由席である。
車内では何度も「今朝おきた新岩国駅付近の運転設備の不具合により列車が大幅に遅れご迷惑をおかけしております」というアナウンスが流れている。新大阪駅を67分遅れで出発したさくら553号は、岡山で65分、広島で63分、小倉で61分、博多で60分と遅延を少なくしていった。九州に入ると、久留米と新大牟田にも臨時停車することになり、鹿児島中央についた時にも60分遅れだった。当初の予定から考えると1分たりとも遅れなかったことになる。まだまだ悪運が強いようだ(笑)。
以前にも気がついたが、JR九州では車内アナウンスが日本語、英語だけでなく、韓国語と中国語でも行われている。このため非常に長くなるが異国情緒も楽しめる。
【旅程】
2011/11/11
青森
1931
| 奥羽本線・羽越本線・北陸本線・東海道本線など 寝台特急日本海 開放B寝台
翌1130(63分遅れ)
大阪
1142
| 東海道本線
1147
新大阪
1306(67分遅れ)
| 山陽新幹線・九州新幹線 さくら553号
1713(60分遅れ)
鹿児島中央
【1 新幹線はやぶさ〜憧れのグランクラス〜】
【2 寝台特急日本海から新幹線さくら】
【3 肥薩おれんじ鉄道】