かめかめ・かめラ
北東北紀行
(青森県〜岩手県〜秋田県)
(2007/7/27-30)

【2 青森の二つの角】
(2007/7/28)(記 2007/8/4)


 
7月28日の予定 ◇ 北東北キャンペーンペナント@盛岡駅

 6時30分に目覚ましをセットして寝たが、6時には目が覚めてしまった。昨日岩泉でいただき冷蔵庫で冷やしていた龍泉洞コーヒーを飲む。天気予報によると今日の天気はあまりよくないらしい。北海道から東北の一部でにわか雨があるということだ。今日のホテルは最近よく利用する東横インである。おにぎりとみそ汁とお新香とお茶・コーヒーの朝食が無料なので、7時からおにぎり2個・みそ汁の朝食を済ませ、盛岡駅へ向かう。今日の予定は、青森の二つの角(つの)のように見える、下北半島を走る大湊線(野辺地〜大湊)と津軽半島を走る津軽線(青森〜三厩)に乗車することである。

東北新幹線【盛岡7:59-8:37八戸】はやて95号

 
八戸駅(東口) ◇ 青森行き列車

 仙台発のはやてに盛岡から乗り込む。自由席はガラガラである。岩手山は昨日ほどきれいには見ることは出来ない。八戸で少し時間があるので、東口付近を散策する。

東北本線【八戸9:09-9:54野辺地】普通列車

 八戸からは東北本線で野辺地まで移動する。3両の車両はトイレ付・車掌付だが、すべてロングシートなので興ざめである。東北本線と奥羽本線の普通列車はロングシートだけの車両が多いのはなんとかならないものか? 車内では3-4才の男の子を連れた若い父親が朝からビールを飲んでおり、携帯電話で大声で会話している。子供の教育よりもまず親の教育である。

 
野辺地駅名標 ◇ 鉄道防雪林

 野辺地駅に着く直前から、進行方向左手に鉄道記念物に指定されている鉄道防雪原林が姿を表す。その雄大さに圧倒される。

 
快速しもきた ◇ 陸奥湾

大湊線【野辺地10:06-10:56大湊】快速しもきた  【大湊線完乗】

 野辺地からは青森発の快速しもきたに乗り、大湊線終点の大湊を目指す。青森から野辺地へ着くと、進行方向を変えて大湊へ向かうことになる。車両は2両・セミクロス・トイレ付・車掌付・冷房なしである。天井には扇風機がクルクルと回っている。さて快速しもきたは、野辺地を出発すると、3駅通過して陸奥横浜(10:31発)に停車し、さらに4駅通過して下北(10:51発)、そして終点の大湊に向かう。なかなか快速感のある列車である。野辺地を出てしばらくすると左手に陸奥湾が見えてくる。陸奥横浜駅を過ぎると道路面や屋根が濡れている。雲が厚く垂れ込めてきた。そのうち雨が降ってきたので開いていた窓を閉める。そしてたちまち大雨に。大湊に着いた時には、豪雨となっていた。


大湊駅前:豪雨

 大湊駅では一度改札を出て、折り返しの列車に乗るように案内された。改札口の向こう側では折り返しの列車に乗るために長い行列が出来ていた。改札を出て、豪雨で駅前の散策も出来ないので、素直に行列の最後尾に並ぶ。その時、大声で駅員と乗客が言い争っているのが聞こえた。どうも一度改札を出ることを渋る乗客が、駅員に向かって大声で怒鳴っているのだ。ちらっと見ると恰幅のいいオヤジで、自分の思い通りにならないと大声を出すという性格の持ち主のようだった。あぁ、やはり大人への教育が必要である。日本人が持っていたとされる礼節や遠慮という言葉はいったいどこへ行ってしまったのだろうか? 
 ところで駅の電光掲示板を見ると「北海道地方の豪雨のため青森〜函館間で現在特急の運転を見合わせています」とある。これから向かう津軽線は動いているだろうかと心配になる。とにかく青森に移動してから考えることにしよう。

 
快速しもきた行き先表示 ◇ 陸奥横浜駅名標

大湊線〜東北本線【大湊11:06-11:57野辺地12:09-12:46青森】快速しもきた

 長い行列の最後尾に近いところに並んでいたため、折り返しの快速しもきたには座れないかも知れないと思ったが、意外にも一つだけ海側のボックスがぽっかりと空いていた。ラッキーとしか言いようがない。次の下北駅でかなりの乗車がありほぼ満員になった。下北を出てから徐々に雨が弱まり、やがて止んだ。陸奥横浜前後からは青空も少し覗くようになってきた。こっちの路面は濡れていない。



 東北本線に入っても停車駅は、小湊・浅虫温泉・青森だけと快速感は衰えない。小湊手前で再び雨となり、目まぐるしく天気が変わる。車内放送では現在では特急列車は動いているようである。


蟹田行き列車@青森駅

津軽線【青森13:01-13:45蟹田】普通列車

 津軽線の列車は単行(1両のみの列車)だと予想していたが、青森駅のホームには何と3両編成が停まっていた。座席は残念ながらロングシートだが、トイレ付・車掌付・冷房付である。外は小雨が続いている。寒いので長袖を着用した。奥内で列車交換。北海道方面からの特急列車の待ち合わせだが、大雨の影響か少し遅れている。中沢付近で雨が上がり、蟹田の手前で右側に陸奥湾が見えてきた。結局、蟹田には4分遅れで到着した。

 
蟹田駅名標 ◇ 大宰治の小説の一部

 
蟹田駅構内 ◇ 18きっぷ族らしき人たち

 蟹田駅のホームには、「蟹田ってのは風の町だね」という太宰治の小説津軽の一説が書かれている。また通常は特急列車に乗ることができない青春18きっぷだが、この蟹田〜木古内(北海道)間は特例で特急に乗ることができる。この区間には特急しか走っていないからである。その青春18きっぷ族らしき人たちがこの蟹田駅13:46発の特急スーパー白鳥9号に乗り込んでいった。

津軽線【蟹田14:00-14:39三厩】普通列車  【津軽線完乗】

 蟹田からは2両・固定セミクロス・トイレ付・車掌付・冷房なし。扇風機のスイッチを止めて、窓を開けて走ればまるでトロッコ列車である。

 
中小国駅名標 ◇ 分かれ行く津軽海峡線

 中小国駅はJR東日本とJR北海道との分岐駅であり、津軽海峡線が分岐してこちらは青函トンネルへ通って北海道へ向かっている。


津軽海峡

 大平〜津軽二股間は山間部であるが、今別をすぎると右手に津軽海峡を望むことができる。山から海へと車窓も目まぐるしく変わるので乗っていて飽きのこない路線である。

 
三厩駅名標 ◇ 三厩駅舎

 
スタンプ台 ◇ 三厩駅スタンプ

 
駅前食堂(山海堂) ◇ ラーメン@みちのく食堂

  三厩駅に到着して、駅前食堂の本にも登場した「みちのく食堂」に入り、ラーメン(450円)とひとくちカレー丼(100円)で遅めの昼食をとる。何といってもみちのく食堂というネーミングがいい。津軽半島最北端の駅前食堂でいただくラーメンが美味しくて、そしてひとくちカレー丼もボリュームたっぷりで大満足である。

 
駅前のあじさい


列車と青空とあじさい

  天気がだいぶ良くなり青空も見えてきた。まだ時間があったので、駅前のあじさい群や、折り返し青森行きになる列車や、駅構内・待合室などを散策する。

津軽線【三厩15:46-16:27蟹田16:28-17:14青森】普通列車

  折り返す列車は、上り線唯一の青森直通の普通列車である。三厩からの乗客はわずかに4人。そのうちの一人の若者はさっきからブツブツと独り言をいいながら車内を行ったり来たりしている。周りで見ていてもあまり気持ちのいいものではない。

 
車窓

 津軽浜名付近では左手に津軽海峡が見え、やがて山間部をあえぎながら通過する。蟹田を過ぎると左手に今度は陸奥湾が姿を現した。郷沢あたりまで陸奥湾が見えている。来る時にはロングシートだったので気がつかなかったのだ。







奥羽本線【青森17:58-19:39大館】普通列車

 青森からは秋田行きの普通列車に乗り換える。秋田までの所要時間は約4時間。にもかかわらずロングシートの3両編成である。この列車は弘前駅に16分停車し、寝台特急あけぼのに追い抜かれる。また下車する大館駅にも13分間停車する。大館駅に到着し宿泊するホテルまで歩く。駅前のビジネスホテルなので徒歩3分ほどである。
【1 北三陸ぐるり旅】  【2 青森の二つの角】  【3 陸中の山から海へ】  【4 県境いったりきたり】