かめかめ・かめラ
山陰・広島紀行
(島根県・山口県・広島県)
(2008/7/31-8/4)

【1 サンライズ出雲】

(2008/7/31-8/1)(記 2008/8/16)


 子供達が巣立ったので、この夏は妻と二人で列車旅をしようと決めていた。妻は寝台列車に乗ったことがないので個室の多いサンライズ出雲で山陰地方へ行くことにした。最近、寝台列車は廃止されるばかりであり乗客は少ないだろうという予想は見事にはずれ、サンライズツインのみならずすべての寝台のチケットが売切れだった。ESツアーの好意によりキャンセル待ちすることになる。結局、出発3日前になり号車は違うがシングルが二つ確保できた。ハラハラドキドキの旅立ちとなったが粘り強くキャンセル待ちにトライしていただいたESツアーには大いに感謝する。


サンライズ出雲シングル

 7月31日は仕事を終えた後、小田急線で伊勢原から小田原へ向かった。駅ビルラスカのレストランで夕食をしようと思ったが営業時間が終了しており居酒屋しか開いていない。新幹線口の交差点を曲がったところの寿司屋に寄り、二人の旅の前祝いということで祝杯を上げた。となりのオヤジは自称アユ釣り名人で、明日は全国大会の下見に行くと張り切って酔っぱらっていた。  小田原から熱海へは新幹線で移動する。なんて贅沢な、と思うだろうが、この区間は新幹線を利用した方(+840円)が、寝台列車の特急券が半額の(−1580円)【乗継割引】になるので、差し引き740円安くなるのだ。一種の裏技である。熱海駅を長い長い貨物列車が走り去った後、23時23分に寝台特急サンライズ瀬戸・出雲が到着した。お互いに部屋の位置を確認した後、しばしの別れとなった。しかし必要があれば携帯電話で連絡がとれるので便利である。

 
列車表示 ◇ シングル個室内

 沼津・富士に停車し、静岡に着くころには夢の中となっていた。翌朝、目が覚めると岡山の手前だった。岡山ではサンライズ瀬戸と出雲が切り離される。先に出る“瀬戸”は高松へ、そして私たちが乗った“出雲”は出雲を目指す。
 倉敷からは伯備線に入り、周囲は稲穂を実らせている田園風景が広がってきた。新見を過ぎると中国山地に入るがそれほど険しい山があるわけではない。由緒正しき里山の車窓が続く。

 
車窓

 やがて右手に大きな大山(だいせん)がどっしりとした山並みを現し、たちまちに米子へ着いた。米子からはゲゲゲの鬼太郎で有名な水木しげるの出身地である境港が終点の境線が走っている。ホームにはねこ娘列車が止まっていた。
 松江を過ぎると列車は宍道湖沿いに走りその車窓が美しい。宍道湖は日本で七番目に広い湖なので対岸までの距離もかなりある。しばらくして終点の出雲市駅に到着し、約10時間半の寝台列車の旅が終わった。


宍道湖
【1 サンライズ出雲】  【2 出雲大社〜松江】  【3 山陰本線で萩へ】  【4 津和野〜広島へ】