かめかめ・かめラ
秋田内陸線紀行
(秋田県)
(2012/1/7-9)

【2 秋田内陸線1】

(2012/1/8)(記 2012/2/17)



地図(角館〜上桧木内)

 
秋田内陸線角館駅名標 ◇ 秋田名物内陸線

 内陸線自体が秋田名物になっている(笑)

 
列車 ◇ 車内

 角館にやって来た列車は写真のようにすでに雪化粧が完璧だ。単行の車内はボックスタイプのセミクロスシート。ワンマンだがトイレはある。


車内掲示

 車内の掲示は、日本語と英語だけでなく、中国語とハングルでも書かれていた。

 出発の5分くらい前になると、土曜日の朝にもかかわらず、色白の秋田美人の女子高生がたくさん乗ってきた。というのは、、、、、ウソです、妄想です、願望です。



 おじさんとおばさんと若い鉄ちゃん合わせて4人を乗せた列車は、定刻の7時8分に角館駅を出発した。


車窓

 外の景色を楽しみたいが吹雪が強く、道がどこかすらわからない。人っ子ひとり歩いていない。車が時々走っているので、そこが道なのだとわかる。西明寺駅から吹雪きの中を女性が一人乗ってきた。運転手さんと話しているところを見ると、地元の常連さんだろう。松葉駅は昔の国鉄角館線だったころの終着駅であったがとても小さな駅だった。


手作りダイヤ

 当初の計画だと、上桧木内駅で下車し、1.8km離れた左通駅まで歩き、そして羽後中里駅か松葉駅まで戻り、再度阿仁合方面に向かう計画だったが、吹雪のためにあえなく中止とした。決行していたら遭難していたかも知れないのだ。時には予定を変更する勇気も必要なのが、雪国の教えである。(雪国で生活したことはないが・・・)


地図(上桧木内〜阿仁合)

 歩くのを諦めて、ひらすら列車に乗っている。戸沢駅を過ぎてしばらくすると5,697mの十二段トンネルに入る。通過に7分ほどかかる。角館側の仙北市から阿仁合・鷹巣側の北秋田市に入った。

 
阿仁マタギ駅 ◇ 奥阿仁駅名標

 トンネルを出ると阿仁マタギ駅である。今日は折り返してきてからこの駅で下車して阿仁マタギ温泉に行く予定だ。どんな駅かと思ったら、小さな駅でものすごく吹雪いている。
 次のトンネルを出るとすぐに奥阿仁駅がある。牛山氏の秘境駅ランキング150位の駅であり、秘境感がかなりある。

 
車窓(打当川) ◇ 比立内駅名標

 車窓には山と木々、そして時おり川が見える。
 次の駅は比立内駅。ここは昔の国鉄阿仁合線の終着駅だった場所。それだけに構内はやや広い。しかし横殴りの雪のためにあまりはっきりと確認することはできない。

 
岩野目駅 ◇ 笑内駅名標

 次の岩野目駅は乗降客数が秋田内陸線で一番少ない駅だそうだ。積雪量に圧倒される。
 面白い駅名の代表の一つの笑内駅。おかしいのか、おかしくないのか、どっちなのでしょう?

 
車窓

 車窓からの木々は写真のような状態で雪が横殴りであることがわかる。萱草〜荒瀬間では阿仁川と寄り添いながら走っている。

 
阿仁合駅名標 ◇ 列車

 阿仁合駅に着いた。大雪なのに定刻通りである。駅構内は一面の雪である。私が乗ってきた列車もここが終点である。

 
阿仁合:鉱山の歴史の町

 阿仁合駅は1面2線の駅で、秋田内陸線の車庫もある。ホームには「北緯40°鉱山の歴史の町」と書いてあり、阿仁鉱山跡、異人館、郷土文化保存伝承館、森吉山阿仁スキー場などが紹介されている。

 
ラッセル車 ◇ 阿仁合駅構内

 駅構内にはラッセル車があった。ラッセル車が似合うほどの雪である。

 
秋田内陸線スタンプ ◇ 阿仁合駅スタンプ

 改札を通ると秋田内陸縦貫鉄道のスタンプと阿仁合駅のスタンプがあった。


阿仁合駅舎

 駅舎は特徴的な三角形をしている。東北の駅百選に選ばれている。

 
駅周辺の道

 駅周辺の道を歩いてみた。町をあげていたる所で雪かきをしており、物見遊山で雪景色を楽しんでいるのが申し訳ないほどである。駅前の洋品店で店前の雪かきをしていたおばちゃんからは「おはようございます!」と声を掛けられビックリした。「おはようございます。大変ですね」と返すと、「そうなのよ。今年はねぇ」といって黙々と雪かきをしていた。

 
北秋田市阿仁庁舎

 近くに北秋田市阿仁庁舎があった。ここの駐車場を歩いている時にスルッと靴が滑り、スッテンコロリンと転んだ。カメの私が裏返しになったかめのように雪の上に転がった。ふかふかの雪なのでケガはない。


雪おろし

 そうこうしているうちにまた雪が降ってきた。駅へ戻ろうをしていると、写真のように2階建ての建物の上に乗っての雪下ろしをしている。私のように転ばないようにと心から祈りながら、駅へ戻る。

 
秋田内陸縦貫鉄道本社

 雪がさらに降ってきた。駅舎の横を見ると秋田内陸縦貫鉄道本社があった。この本社の写真を撮る前にまたスッテンコロリンと転んでしまった。


雪の阿仁駅舎

 雪を避けるために駅舎内に入ることにしよう。

 
駅舎内 ◇ 観光案内所

 駅舎内にはこぐま亭という食堂と売店がある。そして観光案内所とその売店もある。

 
森吉のじゅうべぇ ◇ ないりっくん

 観光案内所の売店には森吉のじゅうべぇという熊のぬいぐるみとないりっくんという列車型のぬいぐるみが置いてあった。じゅうべぇの「じゅう」は秋田内陸縦貫鉄道のじゅう、そして「べぇ」は熊のベアからとったそうだ。

 観光案内所には責任者らしい年配男性と2人の若い女性がストーブで暖をとっていた。会話はもちろん地元の言葉(方言)である。耳を澄まして聞いても意味がよくわからない。わかったことと言えば「吹雪がすごい」「今年はよく降る」「3月半ば、彼岸までか」などである。今年は雪が多い年なのだろう。

 
ストラップ

 売店で、ストラップと手拭いを買った。若い女性がでてきたが、きれいな標準語で対応してくれた。ホッとした。ストラップには「阿仁マタギ」の駅名標がデザインされている。裏には秋田内陸線のマスコット(森吉のじゅうべぇ?)が描かれている。


手拭い

 手拭いは「たかのす」「あにあい」「かくのだて」と駅名が入り線路と列車が描かれている。

 
しおり ◇ 改札

 料金を支払い、おつりをもらう時になったら、「よろしかったらお使いください」としおりをいただいた。うれしいプレゼントだ。

 
こぐま亭 ◇ 券売機

 待合い室のストーブの前で暖をとる。こぐま亭もあるのでちょっと食べてみよう。ここは馬肉ラーメンが有名である。券売機を見ると「馬肉」と書かれたメニューには「売切」の赤い表示がされている。お店のおばちゃんに、「今日は馬肉はないのですか?」と尋ねると、「そうなのよ。ごめんなさいね。昨日は馬肉が予想以上に売れちゃってね。今日はないのよぉ」とちょっとなまった言葉で答えてくれた。商売っ気がないんだなぁ。しょうがないのでラーメンの食券を買おうとするとその上のボタンに「復興元気ラーメン 義援金50円付」とある。50円の寄付をして450円のラーメンに500円を払おうと食券を買った。

 
ラーメン

 2012年の最初のラーメンがこのラーメン。阿仁合駅構内のこぐま亭になった。周囲は大雪、店内はポカポカ。雪見ラーメンである。そんな中でのラーメンが不味いはずがない。あっさりとしたラーメンがお腹を満足した。


地図(阿仁合〜鷹巣)

 
列車 ◇ 駅名標と駅舎

 大雪の中を10時20分発の列車がやって来た。この単行列車に乗り込む。乗客は12人。男性アテンダントがおり観光案内をしながら物品販売をしている。三角駅舎も雪に煙っている。

 
車窓 ◇ 小淵駅名標

 川面も半分ほど凍っている。ブログにいただいたコメントに、「国鉄時代の乗り鉄は、小淵駅の駅舎で駅寝した人も多かった」という情報があったので、駅を見ると駅舎があったが、これは新しい駅舎のようである。

 しばらくすると米内沢駅に到着した。ここで途中下車する。
【旅程】

2012/01/08
角館
0708
 |   秋田内陸線 <ホリデーフリーきっぷ(全線)>
0836
阿仁合
1020
 |   秋田内陸線
1048
米内沢
【1 角館・神代カレー】  【2 秋田内陸線1】  【3 秋田内陸線2】  【4 マタギの湯】