かめかめ・かめラ
北東北ローカル線紀行
(岩手県〜秋田県〜青森県〜岩手県)
(2012/7/14-16)

【1 花輪線】

(2012/7/14)(記 2012/11/18)


 数日前から九州北部は豪雨で被害がでていました。
 南関東地方のこちらはそれほどの被害はなかったのですが、前夜(7月13日)から14日未明にかけて大雨が降りました。午前3時頃には、屋根にあたる雨音に目覚めてしまうほどでした。6時にセットしていた目覚ましが鳴る前の5時半頃に起床し、ネットで小田急線の運行状況を確認すると、

 
小田急ホームページから

 と、伊勢原〜新松田が不通となっており、新宿〜伊勢原間の折り返し運転をしていることがわかりました。伊勢原駅から新宿へ向かう私にとっては幸運なのですが、折り返し運転は運転間隔が長くなり時間も通常よりもかかりやすいので遅刻しないように早めに伊勢原駅へ向かいます。


伊勢原駅列車表示(時刻表示なし)

 伊勢原駅に着くと、下りホームが混雑しています。新宿行き上り列車も、今朝は下りホームから出発するので、全員が下りホームに集まっているためです。
 30分ほど待ってから到着した下り急行電車が、折り返して新宿行きになると構内放送がありました。乗車してさらに待つこと約15分して、7時直前に電車は新宿方面に走り出しました。これなら何とか間に合うと思います。


新宿駅南口

 新宿には8時過ぎに着きました。南口から駅舎を望むときれいな青空が覗いていました。ここから中央線に乗り換えてまずは東京駅を目指します。そして新幹線乗り場に移動してはやて73号を待ちます。東北新幹線は通常運行しています。


東北新幹線列車表示

午前9時8分発のはやて73号はとても早く、あっという間に盛岡に到着してしまいます。


列車切り離し

 盛岡からははやてとこまちに切り離されます。その様子を見るために乗客がホームに降りて写真を撮っています。


盛岡駅前

 盛岡駅前は賑やかです。


寿々苑

 お腹が空いたので、駅ビル地下のめんこい横丁に行き盛岡冷麺の看板につられて寿々苑に入りました。冷麺の並を注文しました。辛さも選べるとのことでしたので、無難に中辛を選びました。




冷麺(並)中辛

 シコシコとした食感の麺は冷麺特有のものです。透明感のある麺が涼しげです。スープは牛骨のダシが利いています。辛さは中辛でちょうどよい感じでした。


IGRいわて銀河鉄道乗り場

 食後、IGRいわて銀河鉄道乗り場へ移動します。東北新幹線が盛岡から八戸へ延伸された時に、東北本線だった盛岡〜目時間がIGRいわて銀河鉄道に経営が分離されたものです。運賃はJR時代に比べてかなり割り増しになっています。

 ところで今回利用したスリーデーパスは、JR東日本だけでなくJR北海道の中小国〜函館と木古内〜江差間、青い森鉄道IGRいわて銀河鉄道、三陸鉄道(臨時バスは除く)、北越急行、富士急行及び伊豆急行の普通列車(快速含む)の普通車自由席に乗り放題なのが特徴です。青春18きっぷとは違うので、IGRいわて銀河鉄道も乗り放題なのです。

 
花輪線地図1


列車表示

 12時38分のいわて沼宮内行きに乗って、渋民や好摩で乗り換えることも考えましたが、当初から予定の大館行きに乗りました。


12時38分発のいわて沼宮内行き列車(IGR仕様)


12時48分発の大館行き列車(JR仕様)

 大館行き列車は2両セミクロスシートで、トイレも付いており、車掌さんも乗務しています。ボックス席の窓側進行方向に座ることができました。正面には老夫婦が座りました。巣子(すご)駅までは東北新幹線と並行して走っていきます。次の滝沢駅は滝沢村にありますが、この滝沢村の人口は2012年4月1日現在で54,346人と日本の村だけでなく町を含めて最多の人口を誇っています。盛岡市のベッドタウンとして人口が増えているようです。好摩駅からはJR花輪線に乗り入れます。


平館(たいらだて)駅付近

 平館駅付近では写真のように稲穂が順調に育っています。ここまでは駅につくとそこそこの乗降客がありましたが、平館駅を過ぎると車内は空いてきました。場所を移動しながら車窓を楽しんだり、写真撮影することができます。


松尾八幡平〜安比高原の上り

 松尾八幡平から安比高原まではかなりの登り坂です。


安比高原駅付近

 安比高原駅の周囲では白樺林がきれいです。


安比高原〜赤坂田

 安比高原からは下り坂になっています。


安比高原〜赤坂田


横間〜田山

 のどかな田園風景が続きます。


横間〜田山


横間〜田山

 青空も覗いてきました。


米代川上流(田山〜兄畑)

 米代川の上流です。ここは岩手県ですが、分水嶺を過ぎたので日本海に流れ込む流域になります。


花輪線地図2


兄畑〜湯瀬温泉


兄畑〜湯瀬温泉

 日本の里山という雰囲気ですね。


陸中大里〜鹿角花輪


鹿角花輪駅到着


鹿角花輪駅

 鹿角花輪駅で列車交換です。ただしこの列車はすぐに発車します。


鹿角花輪〜柴平

 いい天気になってきました。


十和田南駅到着


列車@十和田南駅

 列車が十和田南駅に到着しました。ここで線路がスイッチバックしているために、進行方向を変えます。そのために5分ほど停車します。


十和田南駅名票


十和田南駅舎


十和田南駅車止め


十和田南駅出発


米代川(十和田南〜末広)

 十和田南駅を出発し、列車は米代川に沿って走ります。


末広駅名票

 縁起のいい名前と読むか、あるいは逆さにして涼子〜〜と心の中で叫ぶかは人それぞれですが、私は後者です(笑)


沢尻駅名票

 エリカ〜〜って叫びだす人もいるかも知れませんね(爆)


米代川(扇田〜東大館)


奥羽本線オーバークロス(東大館〜大館)

 東大館をすぎてしばらくすると奥羽本線をオーバークロスして北側から大館駅に滑り込みます。盛岡を出てから約3時間の旅が終わりました。


奥羽本線列車

 大館駅の1番線には弘前発秋田行きの普通列車が花輪線からの乗り換え客を待っていました。2両編成のロングシートでトイレはついています。


早口〜糠沢

 このあたりは田んぼが多いですね。日本の穀倉地帯の一つなのでしょう。あきたこまちという品種もありますね。


秋田内陸線分岐(鷹ノ巣〜前山)

 鷹ノ巣駅からは今年の冬にお世話になった秋田内陸縦貫鉄道が左側に分岐していきます。


米代川橋梁(二ツ井〜富根)

 二ツ井〜富根間にある米代川橋梁は337mの長さです。


鶴形駅名標

 つるつるステーションの対象駅だった鶴形駅には、3年前に下車しています。


五能線車両

 東能代に到着しました。ここからわずか一駅ですが、五能線に乗り換えます。今日の宿泊地は能代です。


温もりの年輪木都 のしろ


能代駅舎


能代駅前市場

 能代駅下車徒歩1分の場所にある、その名も能代駅前市場の「たい焼伝説」というお店に能代のB級グルメの白神NEGI味噌ピザがあるという情報があったので行ってみると、「イベント出店のためしばらく休業します」という張り紙が、、、、

がーん、ショック!


串かつ串源

 それではと、こちらも美味しい串かつがあるという情報を得て、駅から徒歩3分のくし源に行ってみると、、、、、、



 またも、無情の張り紙が、、、、、、、 がーん、ショック!!!!!!!

能代まできて二連敗とはついていません。普段の行いが悪いのでしょうか?

 気を取り直して、まずは予約していたホテルにチェックインしました。フロントで聞いてみます。
「能代では豚なんこつが名物だと聞いているのですが、この近くで豚なんこつが食べられるお店はありますか?」
「はい、ございます。こちらのパンフレットをご利用ください。あと当ホテル周辺の飲食店マップもどうぞご利用ください」
とパンフレットと地図をいただきました。

 
のしろ名物 のしろ豚なんこつマップ


べらぼう


岩ガキ

 まだまだ日が沈む前で外は明るい状態です。ホテルから徒歩5分ほどの酒どこべらぼうというお店の口開けの客となりました。ご主人はまだ手書きのメニューを制作中でした。生ビールと岩ガキで旅の疲れを癒します。そして、しばらくして豚なんこつの登場となりました。

 豚なんこつとは、「普段、軟骨と言えば頭にイメージするのは鶏の軟骨?だと思いますが、ここ能代では軟骨と言えば豚なんこつが普通です。能代豚なんこつには40年の歴史があり、豚なんこつを食べるきっかけになったのは、元々は何処かの精肉店が、「もったいないから」と豚のなんこつを包丁で叩いて出したのがきっかけとか。」というものです。

 そして能代豚なんこつの特徴は、「他の地方では、圧力鍋で豚ばら軟骨を柔らかく煮て食すのが主流ですが、能代では豚ばら軟骨の赤身部分となんこつ部分を包丁で丹念に叩き切りして焼いて食します。叩き切りしている為、なんこつ部分はコリコリした食感が楽しめる他、赤身肉の柔らかさとジューシーさの2つが楽しめます。食べ方は、適当な大きさに切り、そのまま塩コショウして焼くか、焼いてタレにつけていただきます。焼肉として鉄板で焼いても良し、フライパンで焼いても良し、焼き鳥の串に刺して焼き鳥としても楽しめる一品となっています。」です。


豚なんこつ

 これが豚なんこつです。「なんこつ」というとコリコリした食感を楽しむような印象がありますが、こちらの豚なんこつは肉そのもので、中にわずかになんこつ成分が混じっています。美味しい肉料理という印象です。

 次に天一という天ぷら屋に行きました。


「亀の舞」

 地元の日本酒の「亀の舞」を偶然にも勧められ、もちろんそれをいただきました。そして天ぷら盛り合わせを注文しました。


天ぷら盛り合わせ


じゅんさいの天ぷら

 亀の舞と天ぷらがいいコンビです。天ぷらの中にじゅんさいの天ぷらがありました。私は初めて食べました。大将にお話しを伺うと、能代では夏の期間だけですが、天ぷらとして食すのは珍しくないとのことでした。まさに所変われば品変わるですね。
【2012/7/14】
伊勢原0655頃〜0802頃新宿 小田急線 急行
新宿 0811〜0825 東京 中央線 スリーデーパス
東京 0908〜1201 盛岡 東北新幹線 はやて73号
盛岡 1248〜1534 大館 IGRいわて銀河鉄道・花輪線
大館 1540〜1625 東能代 奥羽本線
東能代 1628〜1633 能代 五能線
【1 花輪線】  【2 五能線】  【3 津軽線】  【4 大湊線】  【5 青い森鉄道・IGR】