かめかめ・かめラ
九州・中国紀行
(岡山・広島・山口県〜九州)
(2007/9/16-23)

【1 山陽ローカル線めぐり】
(吉備線・可部線・岩徳線・宇部線・小野田線)
(2007/9/16)(記 2007/10/13)



 昨年は北海道へ行ったので、今年は九州に行きたいと思った。その通りにさせてくれた家族にまず感謝である。周遊きっぷを使い、九州への行き帰りに中国地方の未乗区間を乗る計画を立てた。計画を立てるには大型時刻表を使ったが、持っていくには重いので交通新聞社九州支社に電話して「九州版小型時刻表」を郵送してもらい旅のお供とした。この時刻表は九州だけでなく、山口・広島も収録されてあるので、今回の旅にピッタリである。
九州小型時刻表

小田急線【伊勢原19:44〜19:51本厚木】急行 伊勢原〜本厚木 180円
 出発した9月15日の夜は、本厚木の吾照里で20時から送別会があり、そこにちょこっと顔を出してから、本厚木駅から海老名経由で横浜へ向かった。台風11号が九州西側に近づいており天気を気にしながらの出発となった。

小田急線【本厚木20:46〜20:51海老名】普通 本厚木〜海老名 120円

相模鉄道【海老名20:55〜21:26横浜】急行 海老名〜横浜 300円

東海道本線【横浜22:24〜06:27岡山】サンライズ瀬戸 シングルデラックス 特急券 3,150円 寝台13,350円

 横浜で飲食物を買い、サンライズ瀬戸でまずは岡山に向かう。長旅でもありちょっと贅沢をしてシングルデラックスに乗り込んだ。周遊きっぷは、<ゆき券><ゾーン券><かえり券>からなっており、<ゆき券>と<かえり券>では運賃が2割引になる。<ゾーン券>は九州ゾーンで有効期間は5日間である。<ゆき券>の経路は、横浜市内〜岡山〜岩国〜(岩徳線)〜新山口〜(宇部線)〜居能〜(小野田線)〜小野田〜北九州市内として、2割引で10,280円である。


周遊きっぷ(ゆき)

 サンライズ瀬戸の室内で缶チューハイを飲みながらリラックスし、熱海を過ぎてから寝入ってしまった。岡山を前にして午前6時少し前に自然に目が覚めた。朝食は昨晩買ったカレーパンを寝台内で食べる。サンライズ瀬戸はここでサンライズ出雲と切り離される。

 
車内のベッド ◇ サンライズの切り離し


9月16日の行程(1)

山陽本線・伯備線【岡山06:40〜07:08総社】普通 岡山〜総社〜岡山 820円

 岡山からは、山陽本線から伯備線直通の新見行きの普通列車に乗り換える。4両セミクロスで車掌もおりトイレもある。

 
新見行き列車 ◇ 車内

 倉敷から伯備線に入り、高梁川沿いを北上して、しばらくすると総社に到着した。

 
車窓(高梁川) ◇ 総社駅名標

吉備線【総社07:11〜07:48岡山】普通 [吉備線完乗]

 総社からは3分の乗り継ぎ時間で吉備線へ乗り換える。跨線橋を渡ると非電化単線の吉備線のホームになる。2両トイレ付き、車掌ありだが、座席はロングシート。ロングシートは周囲の景色が見にくく残念である。乗客は岡山に近づくにしたがってどんどん増えている。


吉備線列車@岡山駅

山陽新幹線【岡山07:55〜08:31広島】のぞみ59号 特急券2,410円

 岡山からは新幹線で広島へ移動する。予定より1本早い新幹線に乗ることが出来たので、岩国で少し時間がとれそうである。さすがに新幹線は早い。わずか36分で広島に到着する。


 広島駅からは2両トイレ付き車掌ありの可部線列車に乗り換える。こちらの座席もロングシートで興味半減である。横川駅からは雨がポツポツと落ちてきた。やはり台風11号の影響だろう。途中の大町駅ではアストラムラインと交差している。
9月16日の行程(2)

可部線【広島08:46〜09:24可部】普通 [可部線完乗] 横川〜可部 230円

 
可部線列車 ◇ 大町駅(黄色い列車がアストラムライン)

 可部駅に到着し、これで吉備線に続き可部線にも完乗である。

可部線【可部09:28〜09:58横川】普通 可部〜横川 230円

 
可部線列車@可部駅 ◇ 車窓(大田川沿い)

 可部駅からは雨が上がった。途中の緑井駅から大量に乗車し立ち客も出てきた。大田川を渡ると横川駅である。

山陽本線【横川10:03〜10:41岩国】快速シティライナー

 横川からは山陽本線の快速シティライナーに乗り換える。満員で座れず、海側のドアのそばに陣取った。西広島駅から宮島口駅までは、広島市電と並走する。宮島口に着く前に海の向こうに宮島と世界文化遺産の厳島神社が見えた。意外に大きな島である。その宮島口で大量に下車。さすがに日本三景だけあり観光客が多い。やっと座れたが、快速なので次の停車駅が下車予定の岩国である。工業地帯が見えてくるともうすぐ岩国駅である。

 
横川駅名標 ◇ 快速シティライナー

 
宮島付近を市電と並走 ◇ 岩国工業地帯

 岩国駅は錦帯橋への入口である。駅前には錦帯橋行きのバスや、客待ちのタクシーが多い。

 
岩国駅舎 ◇ 「おいでませ岩国へ」

 さて、ここで予定より1本早い新幹線に乗れたおかげで34分の時間がとれた。駅前を覗いてみると、なんと「中華そば」の大きな看板のある店が営業している。まさしく駅前食堂である。予想していない巡り合わせもまた旅の醍醐味の一つである。

 
寿栄広食堂 ◇ 中華そば

 岩国駅に戻る。片隅には、昔のJR岩日線だった錦川鉄道の錦川清流線の列車が止まっている。終点の錦町駅まで約1時間で結んでいる。本来この路線は島根県の日原(にちはら)まで延びる計画があった。これから乗るのは岩徳線で1両セミクロスワンマントイレ付きである。

岩徳線【岩国11:15〜12:27徳山】普通 [岩徳線完乗]

 
錦川鉄道列車 ◇ 岩徳線列車

 
車窓 ◇ 錦川鉄道分岐

 西岩国〜川西駅間の右手に岩国城とロープウエイが見える。その手前に錦帯橋があるが、車窓からは見えない。川西駅を過ぎてだいぶ走ってから錦川鉄道が別れていった。岩徳線は内陸を走るので海は見えない。櫛ケ浜駅から山陽本線に合流する。これで岩徳線も完乗である。次々に未乗路線を克服できてなかなかうれしいものである。

山陽本線【徳山12:32〜13:13新山口】普通

 
徳山駅名標 ◇ 車窓(瀬戸内海)

 徳山駅で下車し、山陽本線に4両セミクロスに乗り換える。ここでも乗客が多く座ることはできない。戸田(へた)駅から富海(とのみ)駅までは左手に瀬戸内海がよく見える。雨は降っていないが雲がどんよりとしている。新山口駅へ着き、宇部線に乗り換えである。


9月16日の行程(3)

 
新山口駅名標

 昔は小郡(おごおり)駅と行ったが、今では新山口駅と名前を変えた。7日後にまた新山口駅に戻ってくることになる。宇部線はこの新山口駅から海沿いを走り宇部新川を経由して山陽本線の宇部駅まで結んでいる。

宇部線【新山口13:24〜14:13宇部新川】普通

 
宇部新川行き列車 ◇ 瀬戸内海

 新山口駅からまずは2両ワンマンの宇部新川行きに乗る。この列車もロングシートである。常磐駅手前から海が見えるが、台風の影響で荒れている。遠くに山口宇部空港が見え隠れしている。宇部新川駅に到着した時には、また雨が降り始めてきた。

宇部線【宇部新川14:22〜14:33宇部】普通 [宇部線完乗] 居能〜宇部 180円

 
宇部新川駅名標 ◇ 宇部行き列車

 宇部新川からは居能駅を経て宇部駅へ向かう。宇部駅に着いた時点で宇部線完乗である。宇部駅で30分の時間があるので駅前に出て、駅舎などの写真を撮っていたら、徐々に雨が強くなり、そのうち横殴りの豪雨になってきた。

 
宇部線車止め@宇部駅 ◇ 宇部駅舎

 
宇部駅スタンプ ◇ 新山口行き列車

宇部線【宇部15:03〜15:11居能】普通 宇部〜居能 180円

 小野田線に乗るために居能駅まで、また宇部線を戻ることになる。雨はかなり降っている。居能駅で小野田線に乗り換えである。

 
居能駅名標 ◇ 居能駅構内

小野田線【居能15:40〜15:49雀田】普通

 約30分の待ち時間の大半を待合室で雨宿りし、1両ワンマンクロス車でトイレなしの列車に居能から乗車し、雀田駅で降りる。雀田駅では雨が上がっている。とにかく目まぐるしく変わる天気だ。

 
列車@雀田駅 ◇ 雀田駅名標

 
雀田駅舎

 雀田駅は、小野田線の本線と長門本山支線の分岐駅で、ホームが二等辺三角形のようなくさび形になっている。

 
雀田駅ホーム ◇ 長門本山行き列車

 
行き先表示 ◇ 車内

小野田線【雀田16:28〜16:33長門本山】普通 雀田〜長門本山 140円

 この長門本山支線は1日5本しか走っていない閑散路線である。間に浜河内駅しかない短い路線でもある。1両ワンマンクロスシートの車両が行き来している。長門本山駅から1分もあるけば瀬戸内海を望むことができる。私以外の乗客はわずか1人であった。

 
長門本山駅名標 ◇ 長門本山駅舎

 
車止め ◇ 駅前案内地図

 
瀬戸内海 ◇ 駅全景

小野田線【長門本山17:03〜17:08雀田】普通 長門本山〜雀田 140円

 長門本山で30分の時間を潰し、雀田に戻る列車は、なんと私の貸し切りだった。

小野田線【雀田17:12〜17:27小野田】普通 [小野田線完乗]

 雀田駅からは小野田線本線で小野田駅に着き、これで小野田線も完乗である。


小野田駅名標

山陽本線【小野田17:35〜18:14下関】普通

 小野田からは3両ロングの山陽本線で、車内は高校生で一杯である。雨がシトシト降っている。

山陽本線【下関18:18〜18:24門司】普通

 下関からは4両セミクロスシートでゆっくり座り、関門トンネルでついに九州に上陸した! 門司駅で偶然にも寝台特急富士に遭遇した。伝統的なブルートレインはやはりいいなぁ。

 
門司駅名標 ◇ 寝台特急富士行き先表示

 門司駅に到着したら、雨がさらに激しくなっていた。

 
ミンズラーメン

 折畳み傘を風に向かわせながら、ミンズ(王偏に民、子どもの子)ラーメンを探す。こんな雨でもカウンター席のみの店内は満席である。すごい人気だ。少し待って座ることができた。ラーメンはこってりした豚骨ラーメンで美味しかった。また食べたい。

鹿児島本線【門司19:04〜19:12門司港】普通 門司〜門司港 200円

 ラーメンを食べてまた門司駅に戻る。なかなか雨足が弱くならない。門司港駅へ向かう。今日の宿泊先は門司港ホテルだ。門司港駅はきれいな駅で、駅自体が観光名所であるが、強い雨のためそこそこにしてホテルに向かった。

 
門司港駅名標 ◇ 門司港駅の模型

 
オレンジカード「夜の門司港駅」 ◇ 門司港駅舎内

 
便所にも風格 ◇ 関門連絡船通路跡
【1 山陽ローカル線めぐり】  【2 豊後から日向へ】  【3 薩摩から肥後へ】  【4 九州山地を東へ西へ】  【5 肥前の海めぐり】  【6 筑豊ローカル線めぐり】  【7 観光列車で長門の海へ】