かめかめ・かめラ
九州・中国紀行
(岡山・広島・山口県〜九州)
(2007/9/16-23)
【2 豊後から日向へ】
(日豊本線・日南線)
(2007/9/17)(記 2007/10/13)
さて九州での最初の朝である。テレビで天気予報を見るとまだ台風の影響はあるものの、列車の運行中止などはなさそうである。今まで、九州内で乗ったことのある路線は、昨日の門司〜門司港を含めて、
鹿児島本線(門司港〜八代)
長崎本線(鳥栖〜(現川)〜長崎)
日豊本線(都城〜宮崎)
肥薩線全線(八代〜隼人)
吉都線全線(吉松〜都城)
三角線全線(宇土〜三角)
日南線(宮崎〜田吉)
宮崎空港線(田吉〜宮崎空港)
だけであり、JR九州のわずか30%に満たない。この5日間で残りの路線の完乗を目指すべく、ホテルを出てまず門司港駅へ向かう。
ホテルの部屋からの眺め ◇ 門司港ホテル外観
旧大阪商船ビル ◇ 門司港駅舎
門司港駅構内
周遊きっぷ(ゾーン券)
周遊きっぷ九州ゾーンの範囲は文字通り九州全体であり、特急列車の自由席まで含めて5日間乗り放題ということになる。値段は14,500円と、今回の行程を考えれば格安である。
9月17日の行程(1)
鹿児島本線【門司港06:56〜07:07小倉】特急リレーつばめ3号
特急リレーつばめ ◇ 車内
わずかの距離だが特急列車の自由席に乗る。これも周遊きっぷならではである。
日豊本線【小倉07:17〜08:32別府】特急ソニック1号
小倉駅名標 ◇ ホームのかしわうどん
特急ソニック ◇ 行き先表示
車内 ◇ テーブル
小倉からは特急ソニック1号に乗り換える。JR九州の特急列車は個性的で乗っていて楽しいものが多い。小倉駅で朝食にかしわめし(680円)を買う。
かしわめし
さっそく車内でかしわめしを食べる。
車内
食後に車内を散策するが、本当に列車自体がおしゃれである。途中で宇佐(うさ)駅に停車するが、案内表示の英語が、「・・・・・arrived at USA・・・・・」となっている。読みようによっては、アメリカに到着するのかと悩む人がいるかもしれない(爆)。 その後は眠くなりウトウトしてしまったためなのか、あっという間に別府に到着した。
日豊本線【別府08:50〜12:11宮崎】特急にちりん5号
特急ソニック@別府 ◇ 別府駅名標
特急にちりん ◇ 行き先表示
車内 ◇ 車窓(別府湾)
特急にちりん5号に乗り換え、別府を出て次の大分まで左手に別府湾が広がる。大分駅でも8分間停車する。臼杵駅、津久見駅などを過ぎ、佐伯駅へ到着した。佐伯発は10時06分で次の停車駅の延岡着は11時06分であり、なんと1時間も停車しない。北海道の石北本線なみである。山間部を行きすぎる中、1日に3本しか列車が止まらない宗太郎駅で列車待ち合わせのための運転停車(乗り降り不可能)をした。
宗太郎駅名標 ◇ 車窓
そろそろ延岡に着く頃、携帯電話が鳴った。メールではなく電話である。宮崎在住の高校時代の友人である。私のブログをリアルタイムで見ていて「宮崎に来るんだったら会おうよ!」ということだった。去年は仕事で熊本に行った時に、帰りに肥薩線と吉都線を乗り継いで宮崎にまで会いにいった友人だ。ただし今回は宮崎ではわずか16分の乗り換え時間しかないため、事前に連絡してなかったのだ。とくかく宮崎駅に向かうので、会おうよ、と言ってくれた。持つべきものは友である。うれしい限りだ。
さて宮崎まではまだ時間がある。高鍋駅付近で海が近くなったが、また小雨が降ってきたようだ。
車窓(高鍋駅付近)
宮崎駅へ着いたら友人がホームまで来てくれていた。手土産に地元の風来軒ラーメンをいただく。こちらは手ぶらなのに誠に恐縮である。今晩は都城のウイングインターナショナルホテルに泊まることを話すと、「ちょっと考えとくわ」と言われた。晩飯を一緒に食べようということだろうとその時は思っていた。「急なことだしそんなに無理しなくてもいいよ」ということで、しばしの再会は、日南線の車内で終わりを告げた。
9月17日の行程(2)
日南線【宮崎12:27〜14:52志布志】快速日南マリーン号 [日南線完乗]
さて日南線の列車は快速日南マリーン号である。2両セミクロスで、進行方向海側の座席に座ることができた。宮崎駅を出るとすぐに大淀川を渡る。天候は台風一過のように晴天になってきた。少しずつ気温も上がってきているようだ。
快速日南マリーン号 ◇ 行き先表示
車内 ◇ 車窓(大淀川)
青島駅付近では南国ムードが漂ってくる。天気はますますよくなり、これで雨の心配も完全になくなったようだ。ただし海の波は高いままである。内海(うちうみ)駅〜小内海(こうちうみ)駅間では鬼の洗濯岩の奇景が車窓からも眺められる。伊比井(いびい)駅〜油津駅までは内陸部を通るが、油津駅〜南郷駅まではまた海沿いで車窓が楽しい。
車窓(青島付近) ◇ 鬼の洗濯岩
波は高い ◇ 車窓(油津〜南郷)
車窓(油津〜南郷)
南郷駅からは再び内陸部を通るが、終点の志布志駅に近づくにつれてまた海沿いになる。そして宮崎駅発車から2時間半後に終点の志布志駅に到着した。日南線に完乗である。1987年までは、志布志からは志布志線と大隅線が分岐していたが、今は単なる終着駅である。
車窓(志布志手前) ◇ 志布志駅名標
車止め ◇ 志布志駅舎
駅に到着したら、友人から電話が入った。
友「これから都城へ行くから、一緒に晩飯を食べよう」
私「わかった。都城に18時19分に着く特急があるから、それにでも乗ってくるのか?」
友「車で行くよ、車で!」
私「車で来たら、一杯飲めないじゃん」
友「今日は、都城に泊まるよ」
私「えっ! そりゃ、ありがたいけど、明日仕事だろ?」
友「朝、5時頃起きて帰ればいいんだよ。なーに、宮崎と都城は意外に近いんだよ」
私「じゃ、ゆっくりと酒を飲み交わそう」
友「知っている店をこれから予約しておくから。ところで何時頃に都城へ着く予定だい?」
私「これからバスで移動するから17時30分頃には都城駅に着く」
友「じゃ18時頃にホテルのロビーで待ち合わせよう」
私「わかった。じゃ、また。」
持つべきものは友である。そして携帯電話である(笑)。
志布志駅からは志布志港が近いというので、テクテクと歩き始めたが、とても暑い! 猛暑である。志布志港の入口まで行って引き返してきた。
志布志駅近くの公園 ◇ 志布志港
志布志からは鹿児島交通のバスで今日の宿泊先である都城へ向かう。志布志駅の本屋さんで“都城行きのバス停”を尋ねたところ、最寄りの志布志駅上バス停はわかったが、そこに都城行きのバスが通るかどうかはわからなかった。志布志駅上バス停に行き、バス時刻表を見ると都城行きはない。反対側のバス停の時刻表にも都城行きはない。手元に準備していった時刻表を見直すと、志布志駅上に15時46分に発車することになっているが、さっき確認したようにそのバス停の時刻表に都城行きは記載されていなかった。暑い中を志布志港まで歩いて行ったために、時間がだんだんなくなってくる。そこで近くのホテルポラリスのフロントへ行き尋ねたが、詳しくは知らないという。しかしさすがはホテルである。志布志近辺のバス時刻表というパンフレットが用意されていた。それによると時刻が若干変わったらしく16時に志布志バス停から出発すると記載があった。志布志バス停までの行き方を教えてもらい、バックパックで再び5分ほど歩く。やっとみつかった。時刻は15時55分。ギリギリセーフである。もちろん汗ビッショリである。
鹿児島交通(バス)【志布志16:00〜17:35都城】 980円
志布志バス停 ◇ 車窓
バスに乗り、運転手さんの真後ろに座る。すると運転手さんが「そこの真上のエアコンは故障しているのでそんなに涼しくないよ」と丁寧にも教えてくれた。それでもバス全体にエアコンは効いているのでそのまま席は移動しなかった。なかなか優しい運転手さんである。バスは志布志高校前から大量の高校生を乗せ、細い道を右に左にカーブをしながら走っていく。約1時間半で都城駅に到着した。ホテルまでは徒歩約3分ほどである。
ホテルに着いてチェックインをしようとすると、偶然にも友人も今着いたところでチェックインをしていたところだった。一度部屋に入り、荷物を置いてから、まずはサウナに向かった。私もサウナ好きであるが、友人はサウナ“大”好きといった感じなので、一杯やる前にまずは身を清めようという魂胆である。
身も心もきれいになった後で、友人お勧めの瓢亭という割烹へ向かった。駅から徒歩3分くらいである。格式の高そうなお店でビックリしたがごちそうになってしまった。本当にありがたく感謝感謝である。女将さんといろいろと話していて、私が伊勢原在住とわかると、女将さんの娘さんが伊勢原に嫁いでいるとのこと。かなり同業者に近い職業の方なので、いずれはお会いすることになるかもしれませんね。世の中本当に狭いものです。
瓢亭の料理
瓢亭の料理
瓢亭の料理
たっぷりと美味しい料理と旨い酒と楽しい会話であっという間に時間が過ぎ、ホテルに戻った。
【1 山陽ローカル線めぐり】
【2 豊後から日向へ】
【3 薩摩から肥後へ】
【4 九州山地を東へ西へ】
【5 肥前の海めぐり】
【6 筑豊ローカル線めぐり】
【7 観光列車で長門の海へ】