かめかめ・かめラ
筑豊・熊本紀行
(福岡県〜熊本県〜宮崎県〜鹿児島県)
(2011/2/3-6)
【3 観光列車いさぶろう】
(2011/2/5)(記 2011/5/2)
熊本での仕事が無事に終わり、昨夜は馬刺しなどをつまみながら一杯やり鋭気を養った。今朝になってスーツや手荷物を送り、身軽になって市電で熊本駅にやってきた。
工事中の熊本駅 ◇ 九州新幹線全通へのカウントダウン
熊本駅は工事中であった。写真は東口だが、新幹線は西口方面にできるようである。3月12日の九州新幹線全線開業までのカウントダウンが行われていた。「34日21時間36分33秒」とある。新幹線に対する期待の大きさがわかる。
吉都線運休の案内 ◇ 案内表示
今日、乗る予定のある吉都(きっと)線は「霧島山系新燃岳噴火による火山灰降灰の為、吉都線 吉松〜都城間全線」運転見合わせの掲示あり。う〜ん、残念! まぁ何とかなるだろう。熊本から人吉までは「特急くまがわ1号」の自由席を利用する。周遊きっぷのゾーン券では決められたゾーン内では特急の自由席はフリーパスである。
鹿児島本線→肥薩線 熊本〜人吉
熊本駅のスタンプ ◇ 球磨川の車窓
熊本駅のスタンプには「武者返しの銀杏城の駅」と書いてある。多少睡眠不足なのでウトウトしながら特急列車に揺られていた。熊本から新八代、八代と経て、肥薩線に入り、球磨川の岸辺を人吉へ向かって上っていく。球磨川は日本三大急流の一つであり、川の流れを見ているだけで楽しい。
一勝地駅では降り遅れた年配のご婦人がいた。どうも地方の人はドアが開いてから降りる準備をする人もいるので、このような状況になるのであろう。
人吉駅名標 ◇ 改札口
熊本から1時間半弱で人吉に到着した。「日本三大車窓の旅:肥薩線」と書いてある。改札口の写真の右下の場所に駅のスタンプが置いてある。
人吉駅のスタンプ ◇ 一勝地駅のスタンプ
人吉駅のスタンプには「急流48瀬球磨川下りの駅」と書いてある。人吉駅だけでなく、一勝地駅、大畑駅、矢岳駅、真幸駅などのスタンプもあった。一勝地駅のスタンプは、受験シーズンに人気があり、スタンプにも「必勝」と書かれている。
人吉駅舎 ◇ 人吉駅前
人吉駅舎は白亜のおしゃれな建物である。駅前は広く、堂々としたお城の形をした建物はからくり時計である。
いさぶろう号のりば ◇ 外観
人吉からは観光列車の「いさぶろう」に乗って吉松を目指す。列車はいさぶろう号のりばから発車する。赤いおしゃれな外観である。
車内の様子 ◇ 二つ並んだスタンプカード
車内は写真のようにシックな木目調でまとめられている。車内であちこち写真を写している親娘がいたので「一緒にお撮りしましょうか?」と声をかけたが怪訝な顔をされた。どうしてかな?と思っていると二人の話しているのは中国語だった(笑)。熊本から乗ってきた特急くまがわで配られたスタンプカードにいさぶろう号のスタンプを押して、二つのスタンプが並んだ。
パンフレットの地図
この路線には見どころがいくつかある。
(1)大畑(おこば)駅のループ&スイッチバック
(2)矢岳駅にあるSL展示館
(3)矢岳越えの霧島連山の絶景(日本三大車窓の一つ)
(4)真幸駅のスイッチバックと幸せの鐘
などである。
さあ、出発である。
肥薩線 人吉〜吉松
ループ&スイッチバックの線路 ◇ 大畑駅名標
いさぶろう号は人吉を出て、徐々に高度を上げていく。大畑(おこば)駅が近づいてきた。左側写真の手前の線路は、大畑駅を出てから逆向きに走る線路で、向こう側の線路は方向転換してからループになる最初の部分である。たちまち大畑駅に到着した。駅名標の下には人吉の名物である“きじ馬”が置いてある。
駅舎の駅名標 ◇ ホームの案内表示
木造の駅舎にある駅名標。時の流れを感じる。ホームには写真のような標識がある。以前は博多、熊本方面からの「急行えびの」が人吉〜吉松〜(吉都線)〜都城〜宮崎を走った名残なので、「鹿児島」ではなく「宮崎」になっているのだろうか。
大畑駅のスタンプ
人吉駅にあった大畑駅のスタンプには、「ループとスイッチバックの駅」と書いてある。まさしくその通りの駅である。
大畑駅周囲の地図 ◇ 大畑駅に停車中の列車
(1)[赤]人吉方面からループを描きながらトンネルを出るといったん大畑駅に向かう。(2)[青]出発は反対方向に向かい、さらに反転して、(3)[茶]ループ上になった線路を登る。日本でここしかないスイッチバック&ループなのだ。
【大畑駅ループ】
スイッチバックをして大畑駅に別れを告げて、ループに入る。
ループ上からの大畑駅周辺 ◇ 解説イラスト
ループの上から見る大畑駅。列車はゆっくりと走ってくれる。大畑駅のホームが見え(駅舎は見えない)、スイッチバックとループの線路が見える。地図の(4)[緑]から矢印の方向の眺めである。線路脇には写真のような解説イラストがあるのでわかりやすい。
矢岳駅名標 ◇ 標高536.9m
かなり高度を上げて、矢岳駅に到着した。矢岳駅はまだ人吉市であり、標高536.9mは肥薩線で最高地点にある駅である。
人吉市SL展示館 ◇ SL
矢岳駅のすぐ近くには「人吉市SL展示館」がある。展示館の中にはもちろんSLが展示してある。
乗車記念看板 ◇ 矢岳駅舎
いさぶろう・しんぺい乗車記念の看板も置いてある。矢岳駅は歴史を感じる木造駅舎である。
駅舎内部 ◇ 矢岳駅のスタンプ
駅舎の中は時間が止まったような雰囲気である。人吉駅にあった矢岳駅のスタンプには「日本三大車窓の駅」と書いてある。“日本三大車窓”はこの後である。
矢岳駅を出発するとすぐに矢岳第一トンネルに入る。
【矢岳第一トンネル:モニタ】
車内モニタでは、難工事だった矢岳第一トンネルの説明がされている。
日本三大車窓の景観 ◇ 解説イラスト
矢岳第一トンネルを越えると、線路は東へ向かう。すると進行方向に向かって左側に広がる車窓が霧島連山とえびの高原である。日本三大車窓の一つであり、列車は一時停車してくれるのでゆっくりと見ることができる。新燃岳の噴煙もよく見える。線路脇には車窓イラストがある。
【日本三大車窓:霧島連山1】
左側には新燃岳の噴煙が見える
【日本三大車窓:霧島連山2】
中央に新燃岳の噴煙が見える
真幸駅周辺の地図 ◇ 眼下に見える真幸駅
真幸駅にもスイッチバックがある。まず(1)[赤]の線路を下ってくる。この時、眼下に真幸駅が見える。一度行きすぎるようになるが、(2)[青]で反対方向に戻って真幸駅ホームに到着する。そして出発するときは(3)[茶]の線路を下るのである。
(右写真)眼下にこれから停まる真幸駅が見えてきた。かなり下方に見える。これからスイッチバックをして真幸駅に向かうのである。真幸駅では地域の人々が地元の産物などを販売している。
【真幸駅スイッチバック1】
眼下に見える真幸駅を一旦通り過ぎて、スイッチバックの路線に向かう。
【真幸駅スイッチバック2】
真幸駅に戻るように向かう。右側に見える線路から来た列車は、真幸駅停車後に左側の下る線路を行く。
いさぶろう号@真幸駅 ◇ 真幸駅名標
真幸駅は肥薩線唯一の宮崎県にある駅であり、また宮崎県で一番最初にできた駅でもある。
真幸駅舎 ◇ 開業100周年
こちらも歴史を感じる木造駅舎であり、真幸駅開業100周年の看板が掲げてある。
幸せの鐘
真幸駅ホームには「幸せの鐘」があり、乗客の多くはこの鐘をついて記念写真を撮っている。「幸せの鐘」には次のようなことが書いてある。「ちょっと幸せの方は一回、もっと幸せを願う方は二回、いっぱい幸せの方は三回鳴らしてください」。さて、私が何回鳴らしたかは秘密です(笑)
真幸駅のスタンプ
人吉駅にあった真幸駅のスタンプには、「縁起のよい真の幸せへの入場券」と書いてある。なるほど、真の幸せってわけか。
【旅程】
熊本08:28ー09:52人吉 鹿児島本線・肥薩線 特急くまがわ1号
人吉10:06ー11:19吉松 肥薩線 いさぶろう
【1 平成筑豊鉄道】
【2 筑豊電気鉄道】
【3 観光列車いさぶろう】
【4 観光列車しんぺい】
【5 くま川鉄道】
【6 立野〜赤水】
【7 南阿蘇鉄道】