かめかめ・かめラ
筑豊・熊本紀行
(福岡県〜熊本県〜宮崎県〜鹿児島県)
(2011/2/3-6)

【4 観光列車しんぺい】

(2011/2/5)(記 2011/5/2)


 定刻に吉松駅に到着した。乗客の多くは、特急「はやとの風」で鹿児島方面に向かった。私はここから吉都線で次の駅の鶴丸駅に向かう予定であったが、運休中なのでどうしようか、決めあぐねている。徒歩でも行けそうな距離なのだが、、、、。


 乗車記念パネル

 吉松駅には写真のような乗車記念パネルがある。赤いのがいさぶろう・しんぺい号で、黒いのがはやとの風である。

 
吉松駅舎 ◇ SL

 吉松駅の駅舎外観である。オレンジ色が印象的な駅舎である。駅前にはSL(C5552)が展示してある。

 
石倉 ◇ 待合室

 SLの横には、近代化産業遺産に指定されている石倉があり、駅の待合室は、畳で小上がりになっている。


真幸駅入場券

 吉松駅ではいろいろな記念きっぷを販売している。まずは真幸駅の入場券だ。「真」の「幸」せが来る駅なのである。


真幸駅入場券全体像

 きっぷを広げると、このようになっている。「幸せをさがして歩いていた。前へ前へ歩いていた。ふと、足もとを見ると、キラキラ輝く幸せがあった。あなたの“幸せ”を願っています。」と書いてある。


一生幸せきっぷ

 次は「一生〔一勝〕幸せきっぷ」である。語呂合わせもここまで来たのかという感じである。記念きっぷとしては820円はちょっと高いが、一生の幸せが買えるのであれば断然安い(笑)。


大畑駅入場券

 次は大畑駅の記念入場券である。蒸気機関車がループ線を登って行く姿が描かれている。


矢岳駅入場券

 そして矢岳駅の記念入場券である。矢岳駅舎と矢岳第一トンネルが蒸気機関車とともに描かれている。


幸福の鉄道

 最後は「幸福の鉄道」である。これは「鶴」丸駅から「吉」「松」駅経由で真「幸」駅行きのきっぷである。縁起のいい名前が続いている。

 記念きっぷを買いながら、ダメモトで駅員さんに吉都線の運行状況を尋ねると「えー、10時半頃から動き出しました。ちょっと確認しますね。」と言って確認してくれた。そして「次は11時52分発です」と。何と予定通りの列車に乗れそうである。なかなか悪運が強いようだ。吉都線は周遊ゾーンから外れているのできっぷを買わなければならない。「では鶴丸までの往復きっぷをください」と言うと、「鶴丸駅でかなり時間がありますけど平気ですか?」と聞かれた。「駅前に温泉があるのでそこで時間を潰そうと思っています」と答えると、「あ、ちゃんとおわかりなんですね。それでは安心です」と続いた。鶴丸駅では2時間弱の待ち時間があるのだ。

 
吉松〜鶴丸 ◇ 車内

 吉松駅を出ると次の駅が鶴丸駅である。吉都線は2両ボックスシートタイプでトイレあり、ワンマン運行である。


鶴丸駅名標

【鶴丸駅を列車が出発】

私を乗せてきた列車が鶴丸駅を出発する。

 
駅全景 ◇ 新燃岳関係のお知らせ

 1面1線の棒線駅である。これが全景である。待合室の脇にはこのようなお知らせが貼ってある。「いつもJR九州をご利用くださいまして誠にありがとうございます。日豊本線の一部区間及び吉都線につきましては、1月26日からの新燃岳噴火による降灰の影響で、運転を見合わせる場合がありますので、あらかじめご了承下さい。お客さまのご理解とご協力をお願い致します。」と書いてある。

 
駅への階段

 写真左:この階段がホーム側から見た駅正面入口である。写真右:駅正面からホームを見るとこんな感じに見える。

 
鶴丸温泉看板 ◇ 外観

 鶴丸駅の駅前に鶴丸温泉がある。「旅館」と書いてあるが宿泊できるのだろうか? そして鶴丸温泉の外観である。

 
看板 ◇ 風呂

 看板には「結婚式・宴会・宿泊・休憩 鶴丸温泉」と書いてある。結婚式もできるのか??? 受付で「ごめんくださ〜〜い。こんにちは〜〜」と大きな声を出して、やっと係の人(?)が出てきた。入湯料200円を支払い温泉に入る。中には地元のおじいちゃんが一人いるだけ。しばらくして出ていったので、その時をねらって写真撮影する。 お湯は薄い黒色で二つある浴槽のうち手前はやや温めで、奥は熱い湯であった。以前は露天風呂もあったようだが、現在はない。

 
洗い場 ◇ 大広間

 洗い場の絵柄は鶴丸だけに鶴である。風呂から上がって身体を横にしたいのだが、休憩所のような場所が見当たらない。係の人を呼び出して聞いてみると、そういう場所はなさそうだ。奥の大広間を間借りできるようにお願いし、大広間でしばしの昼寝となった。

 
看板 ◇ 能勢ドライブイン

 大広間は寒くて湯冷めしそうになったので、まだまだ帰りの列車までに時間があるが、歩いて吉松駅まで戻ろうと、5分ほど歩いて国道に出たところでドライブインがあった。名物「のせラーメン」と書いてある。トッピングとして何が乗っているのかなぁと考える。でも、このドライブインの名前が「能勢」なんだ。 メニューは塩ラーメン500、しょうゆラーメン500、みそラーメン550、こってりラーメン550、激辛ラーメン550、カレーラーメン650、チャンポン風のせラーメン700、具だくさんスペシャルラーメン1000、牛丼800、親子丼700、カレーライス650など。ちょっと迷ったが初志貫徹でのせラーメンを注文する。


のせラーメン

 出てきたラーメンは淡いトンコツスープのラーメン。何がチャンポン風だかわからない。興味深いのはラーメンとともに出てきた大根のお新香。写真の右上に少し写っている。鹿児島市内のラーメン店でもラーメンを頼むとまず大根のお新香が出て来るので、この店主の修業先は鹿児島なのかと想像する。

 
車窓 ◇ 吉松駅からの展望

 美味しくいただいた後は、時間の関係で鶴丸駅に戻ることにする。吉松駅まで行く車内からは写真のように新燃岳の噴煙がよく見えた。吉松駅前からも写真のように電信柱の上に新燃岳の噴煙が見えた。

 
オレンジカード

 吉松駅でオレンジカードも販売していたので購入した。写真左は特急「はやとの風」である。吉松と鹿児島中央を結んでいる。写真右は観光列車「いさぶろう・しんぺい号」のオレンジカードだ。人吉→吉松は「いさぶろう」で、吉松→人吉は「しんぺい」となる。

 
しんぺい号 ◇ 真幸駅でのしんぺい号

 吉松駅の畳の待合室に横になりウトウトして時間を潰す。ホームではしんぺい号が出発を待つ。吉松駅を出てしんぺい号がまず始めに停車するのは真幸駅である。「いさぶろう」よりもこの「しんぺい」の方が乗客が明らかに多い。真幸駅での記念撮影もご覧の通りの大盛況である。


火山灰 ◇ 

 駅舎にはどういうわけか、新燃岳の火山灰が置いてあった。左が新燃岳により近い高原町、右が都城市の火山灰である。高原町のものは直径数ミリと粗くザラザラし、都城市のものは細かな砂のようにサラサラだった。

【真幸駅を出発】

真幸駅を出発し、スイッチバックを経て、矢岳駅へ向かう。

【真幸駅スイッチバック1】

真幸駅を出てスイッチバックへ向かう。線路内で列車を撮影している人がいるが、こんなことはしてはいけない!

【真幸駅スイッチバック2】

スイッチバックでかなりの高低差をかせぐ。真幸駅が眼下に見えている。

 
矢岳越えの景観 ◇ 大畑駅の展望

 矢岳越えで見える霧島連山は少し曇っているが、韓国岳などはよく見える。大畑ループの上に差しかかると列車が止まり、ゆっくりと大畑駅周辺を見せてくれる。写真は大畑駅ホームとスイッチバックやループが見えている。

【大畑駅ループ】

ループを下り、スイッチバックを経て大畑駅へ向かう。

 
給水塔跡 ◇ 洗面所

 大畑駅には給水塔跡が残っている。また洗面所も残っている。蒸気機関車時代は顔についたススを洗うために必要な設備だったようである。
【旅程】
吉松11:52ー11:56鶴丸 吉都線
鶴丸13:54ー13:59吉松 吉都線
吉松14:49ー16:03人吉 肥薩線 しんぺい
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