かめかめ・かめラ
時刻表見聞録1988年3月
【8 夜行バス・私鉄】

(記 2022/12/22)

208.JRハイウェイバス・ドリーム号


 JRハイウェイバスの夜行便はドリーム号となります。東京ー名古屋・京都・大阪が設定されています。ドリーム号とはその名の通りに夢のある名前です。しかし、この頃からJRの寝台列車は徐々に姿を消し、夜行バスが数を増してきています。JRにとってドリームだったのでしょうか?

【ドリーム1号】東京駅2220→0740大阪駅【9時間40分】
【ドリーム3号】東京駅2300→0745京都駅【8時間45分】
【ドリーム5号】東京駅2320→0601名古屋駅【6時間41分】


 往路はドリーム号、帰路は新幹線自由席利用のドリーム&新幹線往復割引きっぷや、往復ともドリーム号のドリーム&ドリーム往復割引きっぷも発売されています。
209.スターライト釧路号・オーロラ号


 道内のみの夜行バスが、札幌ー釧路のスターライト釧路号と函館ー札幌のオーロラ号です。スターライト釧路号の所要時間は7時間30分で朝6時30分に釧路に到着します。

【スターライト釧路号】札幌:中央バス札幌ターミナル2300→0630釧路駅【7時間30分】北海道中央バス


 一方、オーロラ号の所要時間は6時間35分で朝6時30分に札幌に到着します。

【オーロラ号】函館駅2355→0630札幌:時計台裏【6時間35分】北都交通
210.ノクターン号・東京ー仙台・東京ー山形


 東京と東北を結ぶ夜行バスは、品川ー弘前(ノクターン号)・東京ー仙台・東京ー山形があります。ノクターン号は品川・浜松町から弘前までで、所要時間は9時間15分です。

【ノクターン号】品川駅2200→0715弘前バスターミナル【9時間15分】京浜急行電鉄・弘南バス・JTB弘前


 一方、東京ー仙台は7時間40分、東京ー山形は7時間50分です。

【東京ー仙台】東京駅2200→0240郡山駅→0340福島駅→0425白石駅→0540仙台:青葉通り【7時間40分】東北急行バス
【東京ー山形】東京駅2230→0310郡山駅→0410福島駅→0510米沢駅→0620山形:山交ビル前【7時間50分】東北急行バス
211.池袋ー富山・池袋ー新潟




 池袋と北陸を結ぶ夜行バスは、池袋ー富山・池袋ー新潟があります。

【池袋ー富山】池袋駅2205→0530富山駅【7時間25分】西武バス・富山地方鉄道




 一方新潟までは5時間30分です。

【池袋ー新潟】池袋駅2335→0500新潟駅【5時間25分】西武バス・越後交通・新潟交通新潟
212.大阪ー米子・大阪ー福岡




 大阪から米子へ夜行バスが出ています。

【大阪ー米子】大阪弁天町2200→0335鳥取駅ターミナル→0440倉吉駅→0600米子駅【8時間】日本交通




 大阪から福岡へのムーンライト号が出ています。

【大阪ー福岡】大阪梅田2200→0630小倉駅前→0800博多駅交通センター【10時間】西日本鉄道・阪急バス
213.南部縦貫鉄道




 ここから私鉄です。廃止された私鉄を中心に取り上げてみます。まずは東北本線の野辺地から七戸の南部縦貫鉄道です。5往復の列車があります。以前から経営困難でしたが、東北新幹線青森延伸の際、設置される七戸十和田駅への乗り入れにより経営改善を期待してなんとか存続していました。しかし1997年に休止となり2002年に正式に廃止となりました。
214.弘南鉄道黒石線






 奥羽本線の川部と黒石を結ぶ弘南鉄道黒石線です。21往復の列車があります。元々国鉄黒石線でしたが、1984年に弘南鉄道黒石線に転換されました。1988年当時は弘南鉄道には弘南線・黒石線・大鰐線の三路線がありました。弘南線と大鰐線は電化されていましたが、黒石線は非電化路線でした。しかし利用者の減少から1998年に廃止されました。
215.同和鉱業小坂線








 奥羽本線の大館と小坂を結ぶ同和鉱業小坂線です。小坂鉱山の鉱石輸送が主な目的で開設されました。7往復の列車があります。1994年に旅客営業が廃止となり、2009年に貨物輸送も廃止となりました。
216.十和田観光電鉄








 東北本線の三沢から十和田市の十和田観光電鉄です。20往復もの列車が設定されています。東北新幹線七戸十和田駅開業および東日本大震災で経営がさらに悪化し、2012年に廃止されました。
217.岩手開発鉄道






 大船渡線・三陸鉄道南リアス線の盛から岩手石橋までの岩手開発鉄道です。釜石線の平倉までの延伸計画がありましたが実現しませんでした。盛〜岩手石橋3往復、盛〜日頃市2往復の列車があります。石灰石の輸送の貨物鉄道としては現在も稼働しています。旅客営業は1992年に廃止となりました。
218.栗原電鉄






 東北本線の石越から細倉(その後細倉マインパーク前に改称)までの栗原電鉄です。13往復の列車があります。細倉鉱山からの鉱石輸送が主体でした。しかし1986年に細倉鉱山が閉山し、旅客営業も急速に悪化したため、1995年に電車から気動車に切り替え第三セクターのくりはら田園鉄道となりました。「くりでん」の愛称で親しまれていたため、電気運転を廃止しても愛称を残すために「田園」の文字を社名に入れたようです。残念ながら、2007年に廃止になりました。
219.日立電鉄






 茨城県の鮎川から常北太田までの日立電鉄です。途中の大甕(おおみか)で常磐線と接続しており、常北太田は水郡線常陸太田のすぐそばにあります。29往復の列車があります。しかし2005年に廃止となりました。
220.鹿島鉄道






 常磐線の石岡から鉾田までの鹿島鉄道です。20往復の列車があります。近くにある航空自衛隊百里基地(現茨城空港)への燃料の貨物輸送が主体でしたが2001年に燃料輸送が終了し、深刻な経営悪化となり、2007年に廃止になりました。
221.新潟交通








 弥彦線の燕から白山前を結ぶ新潟交通です。20往復の列車があり、他に区間運転もあるようです。白山前から万代橋を通り新潟駅まで延伸する計画がありましたが、実現しませんでした。1992年に軌道線の白山前〜東関屋が廃止となり、ついで1993年に燕〜月潟、1999年に月潟〜東関屋が廃止となりました。
222.蒲原鉄道






 磐越西線の五泉と村松を結ぶ蒲原鉄道です。25往復も列車があります。以前は、信越本線の加茂から村松までも蒲原鉄道が結んでいましたが、こちらは1985年に廃止されました。そして1999年に全線廃止となりました。
223.長野電鉄屋代線・木島線


長野電鉄木島線




長野電鉄木島線


長野電鉄屋代線




長野電鉄屋代線

 信越本線の長野と湯田中・屋代(信越本線)・木島を結ぶ長野電鉄です。長野〜須坂〜信州中野〜湯田中が長野線、須坂〜屋代が屋代線、信州中野から木島が木島線です。2002年に木島線が、2012年に屋代線が廃止になりました。
224.北陸鉄道石川線






 野町と加賀一の宮を結ぶ北陸鉄道石川線です。途中の新西金沢で北陸本線の西金沢に接続しています。1年前の1987年までは加賀一の宮〜白山下まで路線が伸びていました。野町〜加賀一の宮16往復、野町〜鶴来18往復の列車が走っています。鶴来〜加賀一の宮の区間は2009年に廃止されました。
225.京福電気鉄道永平寺線






 東古市と永平寺を結ぶ京福電気鉄道永平寺線です。東古市(現:永平寺口)は越前本線の途中駅で、列車運行は福井〜東古市〜永平寺と越前本線に乗り入れており、15往復の列車があります。2002年に廃止されました。
226.野上電気鉄道






 紀勢本線海南駅の近くの日方(ひかた)と登山口を結ぶ野上電気鉄道です。23往復の列車があります。地元の特産品を港のある日方へ運ぶために、紀勢本線より前に開業しています。しかし1994年に廃止されました。
227.有田鉄道






 紀勢本線の藤波と金屋口を結ぶ有田鉄道です。7往復の列車があります。そのうち4往復は紀勢本線の湯浅まで乗り入れています。
228.紀州鉄道








 紀勢本線の御坊と日高川を結ぶ紀州鉄道です。御坊〜西御坊19往復、御坊〜日高川4往復の列車があります。御坊市街から離れた紀勢本線の御坊駅と市街とを結ぶ目的で設立されました。1989年に西御坊〜日高川の区間が廃止されました。
229.同和鉱業片上鉄道









 片上と柵原(やなはら)を結ぶ同和鉱業片上鉄道です。途中の和気で山陽本線に接続しています。柵原鉱山の硫化鉄鉱を片上港まで運ぶ目的で建設されました。8往復ほどの列車があります。1988年に貨物営業を廃止し、1991年に全線廃止になりました。
230.島原鉄道






 長崎本線の諫早と加津佐を結ぶ島原鉄道です。12往復と区間運転もあるようです。2008年に島原外港(現島原港)〜加津佐の区間が廃止されました。
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