かめかめ・かめラ
北三陸紀行
(青森県〜岩手県)
(2014/7/19-21)

【4 白井海岸駅・堀内駅】

(2014/7/20)(記 2014/11/29)



 これから楽しみにしていた三陸鉄道北リアス線の旅が始まります。三連休乗車券は三陸鉄道も乗り降り自由ですので、途中下車していったり来たりしながら車窓や駅を楽しむことができます。まずは白井海岸駅で降りてみます。


 ところが車内は満席です。なんとかロング部の一番後ろの車端部に座りましたが、立ち客もいっぱいで、自由に行き来ができないばかりか、窓を振り向くことさえできません。こんなに混雑しているとは予想だにしていませんでした。


 陸中野田駅と野田玉川駅との間では、「このあたりは津波の被害が甚大で復旧にはかなり大変でした。」という主旨の放送が流れました。何とか中腰になり身体を捻って撮ったのがこの写真です。ロングシートに座ってしまったために、かえって身動きがとれません。もっとも立っていたとしても、それほど自由度は高くないのですが。


 野田玉川駅を出て、次の堀内駅の手前に、安家川橋梁(あっかがわきょうりょう:長さ302m、高さ33m)があります。そこからの景色が素晴らしいというので列車が停車して、車内放送が流れました。しかし、天候が悪化して雨が降り出し、ご覧のようなありさまです。安家川で天候が悪化なんて、しゃれにもなりません。


 身体を捻るのがつらいので、しょうがないので、写真を撮っている乗客の皆さんを撮ってみました。


 そしてまた車窓を見てみますが、こんな悪天候になってしまいました。当初の計画を変更しようかと思いましたが、結局初志貫徹でいこうと決めました。


 ちなみに天気がよいとこのように見えます。全然、違いますね。(2007年の旅の写真)

久慈1030ー1106白井海岸 三陸鉄道北リアス線(宮古行き)


 白井海岸駅に着きました。乗ってきた列車を見送ります。幸いにも雨は上がりました。


白井海岸駅出発


 白井海岸駅の愛称は“ウニの香り”です。予約して久慈駅で買ったうに弁当がまだありますので、ここで食べることにしましょう。

 
 この駅はトンネルに挟まれており、家は見えません。秘境駅のサイトの第14位にランクされている秘境駅です。こんな秘境駅なのに私以外にも列車から降りた人がいました。彼は大阪から来ており、この三連休を利用して北三陸の途中下車の旅を続けているようでした。また、どこかで会いそうな気がします。


 駅の久慈側のホームは苔が生えており、とても滑りやすくなっています。


 ホームの案内図を見ると、白井海岸まで徒歩3分となっています。降りていってみましょう。


 案内図にはハマユリが描かれていました。


 ホームは高架駅のようになっていて、ホームの下を通って海岸へ降りていけます。


 ネットの地図で見てみると、海岸には湊があり、海中の大きな岩が堤防の役割をして天然の良港だと推測できます。それにしてもよくこのような場所に駅をつくりましたね。


 一度山側に少し行ってから海へ向かい、写真のように線路をアンダークロスします。

 
 しばらくすると白井漁港が見えてきます。


 そしてその脇には海に注ぐ小川が清流を運んできています。


 今日はもう漁は終わったのでしょうか。静かな港です。


 漁港を過ぎてしばらく進むと、荒波が直接岩をくだくような場所に来ました。


 これはウミネコでしょうか、カモメでしょうか。ゆっくりと羽を休めているようです。

 
 岩肌には駅の案内図にあったハマユリがいたるところで咲いています。生命力がありますね。


 うに弁当です。なるべく早く食べるよう書いてあります。早速包み紙を開けてみましょう。

 
 わぉー! うにがいっぱいです。彦麻呂なら「うにのおしくらまんじゅうだぁ!」と言っていることでしょう(笑)。


 ごはんのなかにもうにが練り込まれています。まさにうにづくしです。


 そういえば、案内図の右下にはウニが描かれていましたね。


 駅名標にもキタムラサキウニがありましたね。


 「旅と鉄道」2014年5月号の三陸鉄道特集にも、うに弁当が紹介されていました。


 さて次の列車で堀内駅まで戻ります。列車の数が少ないローカル線では、行ったり来たりしながらの方が効率的なことが多いのです。


 次の列車も満員でした。ドアから車内に入るのが精一杯で、海側の車窓はまったく見えません。そして大沢橋梁(長さ176m、高さ30m)でも、車内放送が流れ、景色を見られるように徐行してくれます。しかし、山側のこんな写真しか撮れませんでした。

 
 そこで2007年7月の写真を持ち出しました。この時はこんな晴天だったのですね。そして東日本大震災を経ても、同じような景色だったのでしょうか?


 わずか7分で堀内駅へ到着しました。大阪からの彼は、陸中野田駅まで戻るようなので、ここで別れました。車でこの駅まで訪問している人もいます。今まで乗ってきた満員の列車を見送ります。


堀内駅出発

白井海岸1205ー1212堀内 三陸鉄道北リアス線(久慈行き)


 堀内駅の駅名標です。この駅の愛称は“義経の祈り”です。近くにある鵜鳥神社に義経伝説があるからだそうです。

 
 左の写真は宮古方面を、右の写真は久慈方面の様子です。


 至る所にあった垂れ幕。


 そして東北楽天ゴールデンイーグルスの銀次選手は、この堀内駅がある普代村の出身です。


 こんな駅名標もありました。国鉄久慈線時代のものなのでしょうか? 帰宅後に調べてみると白井海岸駅は三陸鉄道になってからの開業でした。ということは三陸鉄道初期のものなのでしょう。


 車でこの駅まで訪問する人がいたのは、あまちゃんで袖ヶ浜駅として使われたからでしょう。


 テレビを見ていないので細かいことはわかりませんが、駅舎と線路を海とが俯瞰できるからロケに使われたのでしょう。


 近くの民家の庭にはあじさいが綺麗に咲いていました。


 地元の漁業協同組合の施設もありました。
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