かめかめ・かめラ
北三陸紀行
(青森県〜岩手県)
(2014/7/19-21)

【6 田老駅・防潮堤】

(2014/7/20)(記 2014/11/29)



 田野畑駅からは再度宮古行きの列車に乗ります。2両編成で先頭車両はお座敷列車でした。


お座敷列車田野畑駅到着

 
 車内はこんな風になっています。くつを脱いで、掘りごたつに腰掛けるように座ります。冬はこたつになるようです。


 どのように使うかわかりませんが、いろりもありました。

田野畑1459ー1527田老 三陸鉄道北リアス線(宮古行き)


 今度は三陸鉄道二番目の長さの小本トンネル(5,174m)と最長の真崎トンネル(6,532m)を通って田老駅まで向かいます。


 乗ってきたお座敷列車を見送ります。


お座敷列車田老駅出発


 田老駅の駅名標です。愛称は“銀色のしぶき”です。


 ホームの待合室の中には「もてなしのまち」と書いた看板を持った木彫りの熊がいました。


 ホームから宮古方面を眺めます。


 駅の入口です。

 
 左の写真は「旅と鉄道」2014年5月号から震災後の田老駅の様子です。田老駅入口の前には観光センターがありましたが、現在では撤去されています。右の写真はWikipediaからの引用で、震災前です。


 観光案内図(Wikipediaから引用)です。茶色で示してあるのが防潮堤です。1966年(昭和41年)に高さ10m、総延長2,433mの巨大な防潮堤が築かれ、津波対策は万全のはずでしたが・・・・・   ご存知のように巨大津波は巨大防潮堤を軽々と乗り越えたのです。


 こちらは地形図(国土地理院ホームページから引用)です。黒い部分が防潮堤です。青い線は私が歩いたコースです。


 Sは田老駅です。まず国道45号線をアンダークロスして海の方へ(東の方へ)歩きました。途中で左折して地形図のGの場所の写真です。このあたりは、地形図記号から畑、田んぼ、針葉樹林(おそらく松林)であったことがわかります。今は草だけが元気に生命を主張しています。

 
 宮古市田老野球場でした。


 そして防潮堤がクロスしているXの場所へ近づいていきました。


 防潮堤にはところどころ階段がついており登ることができます。Xの少し南側で防潮堤に登り、B方面を撮った写真です。


 X方向を向くと、このように照明が倒れたままになっています。


 Xあたりから港方面の写真です。あまり人々の動きが少ないようです。国道45号線には車の往来は多いのですが。


 地形図を再掲します。


 X地点から少し北(D方面)へ行ったところからC方面の写真です。プレハブが散在してますから、港は活動していることがわかります。


 X地点からB方面を見てみます。防潮堤が二手に分かれています。右へ行けばA地点、左へ行けばB地点です。そして中央遠方の緑色のものは野球場内の構造物です。

 
 もっとD方面に移動してみます。そしてE方面を見るとこんな感じです。地形図からは道沿いに家が並んでいたと思われます。今は何もなく、草の緑がなぜか虚しささえ感じさせます。


 もう少しD地点に進んだところから東側(E地点)を見てみるとこんな感じです。家々の基礎が残っています。


 振り返ってAやS地点を見るとこんな感じです。ちょっとわかりにくいのですが、右側の二本目道路が国道45号線です。このあたりは地形図によると市街地で商店や民家が並んでいたと思われます。


 E地点の建物はたろう観光ホテルです。1-2階が津波で破壊され、3階以上が残っています。哀しさで胸がいっぱいになってきました。


 地形図を再掲します。


 防潮堤から降りてみました。すると小さな路地へ一台の大型観光バスがやってきました。バスから降りた観光客は防潮堤に次から次へと登っていきました。

 
 その近くには鯉のぼりならぬさけのぼりがありました。「田老さけのぼり 皆さんのご支援ありがとうございます。 天空を泳ぐさけ幟づくりの会  宮古市はさけのまち」と書いてあります。


 国道45号線に出て、田老駅へ向かって歩いていると、津波浸水区間の標識がありました。ここから前方1.5km、後方1kmは津波が来たよということなのでしょうか。


 しばらく行くと、田老地区復興整備事業の看板がありました。鹿島建設と大日本コンサルタントとのJVやUR都市機構が中心になっているようです。


 F地点の左側には「まつばや餅店 新田で営業中」という看板がありました。以前はここに餅屋さんがあったのでしょう。帰宅後に調べてみると2011年の12月には再開したようでした。

 
 F地点の右側の壊れかけた階段を注意しながら登ってみると、田野畑駅と同じく津波到達地の石碑がありました。

 写真はありませんが地形図のF地点の北東にある郵便局の場所にプレハブがあり物産センターとなっていました。しかしもっと高台に移る工事中で閉店していました。
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