かめかめ・かめラ
北海道東・道北紀行
(北海道)
(2012/10/3-9)

【9 瞰望岩と白滝村の静寂 〜かにめし・旭川醤油やきそば〜】

(2012/10/6)(記 2013/5/8)


 
遠軽駅周辺地図

 ○で囲んだ瞰望(がんぼう)岩へ行ってみましょう。

 
遠軽駅ホームから瞰望(がんぼう)岩

 駅のホームからも矢印のように見えます。ここはテレビ朝日のナニコレ珍百景で放送されたり、鉄道番組では遠軽駅の特徴としてよく取り上げられています。駅前からタクシーを拾い瞰望岩へ向かいます。駅から西へ向かい踏切を渡り裏側へ回ります。タクシー代は690円でした。

 
瞰望岩までの道のり(1)

 「この先にありますから登っていって下さい」と運転手さんに教えていただきました。

 
瞰望岩までの道のり(2)

 階段を淡々と登っていきます。

 
お知らせ

 お知らせがありました。「頂上には危険防止柵を設けておりません。各自で十分注意をして下さい」と書いてあります。そうなんです、そうなんです。十分に注意しなければならないのです。

 
瞰望岩までの道のり(3)

 しばらく行くと特徴的な東屋の屋根が見えてきました。もうすぐです。

 
注意

 お知らせの次は注意がありました。「つい落 危険 ガケふちには絶対に近よらないで下さい」ということです。本当に危険そうですね。

 
東屋@瞰望岩

 頂上に到着しました。わーぉ! 本当に柵がありません。ゆっくりゆっくりと東屋に近づいていきます。イスに座ってしばしの休息です。

 
三角点

 三角点(標高160.8m)がありました。

   
瞰望岩からの眺め(1) ◇ 同 (2)◇ 同 (3)

 (1)矢印は遠軽駅です。(2)上方の線路は北見・網走方面、下方の線路は上川・旭川方面へ向かうものです。どちらも石北本線です。名寄本線が廃線になってしまったので、遠軽駅はスイッチバックになっています。(3)遠軽町中心部が一望できます。


瞰望岩からの眺め

 瞰望岩から下りましょう。タクシーを降りた場所からさらに歩みを進めると太陽の丘が見えてきます。

 
遠軽駅周辺地図

 今度は地図の○で囲んだ「太陽の丘 えんがる公園」の虹のひろばへ向かいます。

   
太陽の丘 ◇ 道しるべ ◇ 太陽の丘えんがる公園案内図

 右側から歩いて来て、左側へ向かいます。 坂道を汗をかきながら登っていきます。

   
日本最大級のコスモス園 ◇ オホーツク三大芝桜

 日本最大級のコスモス園が待っています。がんばりましょう。春には芝桜もきれいに咲いているのですね。

   
虹のひろば 途中

 もう少しで虹のひろばです。

   
虹のひろば

 虹のひろばの管理棟に到着しました。が、すでにコスモスの季節は終わってしまったようです。見ごろ9月上旬〜10月上旬と書いてあるのですが、残念です。

 末広タクシーに電話して迎えに来てもらいました。運転手さんに尋ねると「先週がコスモスのピークだった」と教えてくれました。春の芝桜も見事でお客さんが数多く来ることや、瞰望岩がテレビで放送されて有名になってから自殺目的で訪れる人がいることが困っていることなど、いろいろとお話しさせていただきました。遠軽駅までの料金は770円でした。

 
岡村べんとう屋

 遠軽といえば、駅弁のかにめしもまた有名です。遠軽駅キオスクのおばちゃんに「かにめしは駅の売店では売ってませんか?」と尋ねると、丁寧に岡村べんとう屋の場所を教えてくれました。

 
かにめし

 駅前の最初の信号を右折し3〜4軒目の左側に岡村べんとう屋がありました。そこへ行くとおばちゃんが一人で淡々と弁当を作っていました。ひっきりなしに電話が鳴っている中を、一つ買ってきました。そして駅の待合室で食べることにします。写真のように、かにがたっぷりで美味しい駅弁です。駅弁大会でも人気が高いことがよくわかります。北海道にはかにめしはいくつかあるのですが、遠軽のは、椎茸の煮付けがない、タケノコが入ってない、刻みのりと紅ショウガが乗っている、かにの味付けが薄味でかにの風味が生きているなどの特徴があるようです。紅ショウガはよいアクセントになっていました。

 
包み紙

(注)岡村べんとう屋は2011年10月7日に火災があり全焼してしまい、2012年7月10日に営業を再開しました。

 

 遠軽町は、2005年10月に生田原町・丸瀬布町・白滝村と合併し、新生の遠軽町になりました。その時の白滝村の様子が「北の無人駅から」に書かれています。市町村合併もいろいろな思惑が働いて、一筋縄ではいかないようですね。

   
遠軽駅構内 ◇ 遠軽駅名標

 
白滝行き車両

 13時28分発の白滝行き普通列車に乗り込みます。単行ワンマンでボックスタイプのセミクロスシートでトイレ付きです。もっと閑散としているかと思いましたが、乗客は全部で20人くらいです。高校生や中学生が多いですが、部活のためでしょうか? 

 
瞰望岩 ◇ 瞰望岩を望みながら遠軽駅を出発

 瞰望岩を右手に見ながら遠軽駅を出発します。

 
下白滝駅(秘境駅21位) ◇ 下白滝駅を出発

 遠軽を出て最初の駅である瀬戸瀬駅を過ぎると雨が降ってきました。丸瀬布の次が下白滝駅です。ここは下り1本、上り3本の列車しか停車しません。誰も降りないだろうと思っていたら、学生が一人下車してビックリしました。14時01分に停車するこの列車が上りの一番列車なのです。

 
湧別川

 
旧白滝駅(秘境駅22位) ◇ 旧白滝駅を出発

 次は旧白滝駅です。ここも下白滝駅と同様に下り1本、上り3本の列車しか停車しません。

 旧白滝駅を出発すると次が終点の白滝駅です。この列車は白滝止まりですが、白滝駅の次は上白滝駅です。遠軽側から、下白滝→旧白滝→白滝→上白滝と四駅連続で“白滝”駅が続きます。2001年までは上白滝の旭川よりに奥白滝駅(現在は奥白滝信号場)がありましたので、当時は五駅連続の“白滝”駅シリーズでした。

 
白滝駅名標 ◇ 白滝駅構内

 
駅舎(ホーム側) ◇ 駅舎(駅前)

 白滝駅に到着しました。駅舎は立派で、中央の時計台を風見鶏が特徴的です。乗客の高校生のほとんどは終点の白滝駅まで乗っていました。白滝駅に着くと高校生たちは駅舎を通らず、直接自転車置き場に行き、自転車に乗って帰って行きます。無人駅なので問題はありません。私は一人で駅舎を抜けて駅前に出ました。

   
白滝ジオサイトマップ ◇ 開通記念碑 ◇ 黒曜水

 白滝ジオパークの案内看板がありました。この地域は、北海道の西側半分がのるユーラシアプレートと、東側半分がのる北米プレート(オホーツクプレート)の境目に当たります。そのため、ジオ(地球)の地殻変動の歴史を観察することができる場所がいくつかあるようです。

 石北本線の開通記念碑がありました。白滝駅は遠軽側から線路が延びてきました。

 白滝地域は、黒く輝く天然のガラスと呼ばれる黒曜石(火山の噴火によるマグマが急速に冷えて固まった石)の国内最大規模の原産地です。そのため湧水を黒曜水と名付けているようです。

 駅前をブラブラしていると急に雨が強くなってきました。もう少し散策しようとしていたのですが、駅舎で雨宿りをして過ごしました。

 
車内 ◇ 「明日の北海道をのせて走ります」

 遠軽への折り返し列車の時間が迫ってきたので、線路を横切り移動します。駅構内には「明日の北海道をのせて走ります」という看板が見えました。白滝発遠軽行きのこの列車は、私だけの専用列車となり出発しました。旧白滝と下白滝には停車せず、停車駅は丸瀬布と瀬戸瀬のみです。下白滝駅を通過するとき、撮り鉄と思われる男性がカメラをこちらに向けており、また若いカップルがこの列車を凝視していました。秘境駅が密かにブームになっているのでしょうか?

 

 遠軽からは特急オホーツク6号の自由席で旭川まで行きました。特急で2時間かかるのですが、停車駅は白滝と上川の二つしかありません。上白滝駅〜上川駅間は34.0kmもありこれは駅間距離では第二位に当たります。第一位は石勝線の新夕張〜占冠で34.3km、第三位はやはり石勝線のトマム〜新得の33.8kmです。ベストスリーがすべて北海道にあります。さすがは“でっかいどー 北海道”ですね。

 旭川のご当地グルメと言えば、もちろん旭川ラーメンが有名です。しかし、最近では、旭川醤油やきそばにも力を入れているようです。ソースやきそばの代わりに醤油を使ったやきそばだと推測できますが、いったいどんなものなのでしょうか?

 早速向かったお店は、ホテルのすぐ近くにあった「餃子のぽん」というお店です。店名にある通りに餃子がメインのお店ですが、その他鉄板での焼き物が多い印象を受けました。旭川醤油やきそばのレギュラーを注文してしばし待ちます。

 

 
旭川醤油やきそば@餃子のぽん

 アルミ製のお皿に乗って出てきたやきそばには、どーんと目玉焼きがのっています。麺は醤油で味付けされ、豚肉やもやしやキャベツが入っています。ソース焼きそばに比べるとあっさりとした食感です。

 次に向かったのは「のらくら」というお店。「のらくろ」かと思ってよく見ると「のらくら」でした(笑)

 
旭川醤油やきそば@のらくら

 こちらは居酒屋であり、ハーフサイズの醤油やきそばが出てきました。黒豆や紅ショウガがアクセントになっています。お店によって細かな部分は異なるようですが、醤油やきそばも美味しいですね。これから早めにホテルに帰り、一風呂浴びてゆっくりと休みます。
遠軽
1328
|  石北本線  白滝行き
1416
白滝
1433
|  石北本線  遠軽行き
1510
遠軽
1517
|  石北本線  特急オホーツク6号  札幌行き
1712
旭川
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