かめかめ・かめラ
北海道東・道北紀行
(北海道)
(2012/10/3-9)

【15 増毛歴史的建造物群 〜にしん親子そば・オランダせんべい〜】

(2012/10/8)(記 2013/5/8)


 
列車@増毛駅

 折り返す列車の乗客も多く、また見送りに来ている人たちもとても多いのに驚きました。いつもの光景なのでしょうか。

   
増毛駅 ◇ 車止め ◇ そば処 増毛駅

 増毛駅舎には、土日祝日限定ですが手打ちそば処があるので、“にしんそば”を食べるのを楽しみにしていました。

 
「完売」

 しかし、、、、、、無情にも「本日は完売しました」という無言の掲示がしてありました。13時で完売とは、かなり人気があるのですね。残念です。

   
増毛駅舎

 駅舎には海産物のお土産屋さんも併設されていました。もっと寂れた駅舎を想像していましたが、意外に活気がある終着駅でした。

 
旅館 富田屋

 駅前にどーんとあって目立つのが旅館 富田屋です。もう営業していないのですが、昭和8年建築の木造3階建ての建物は威厳があるかのようです。

   
風待食堂(観光案内所)

 その隣には風待食堂があります。ここは現在は観光案内所になっていますが、以前は多田商店という雑貨屋さんでした。そして高倉健主演の映画「駅 STATION」では、風待食堂として使用されたのです。そのためか観光案内所内には「駅 STATION」に関する写真が数多く展示されていました。

 観光案内所で散策に必要な地図を手に取って見ていたら、「こちらの地図もありますよ」といくつか地図を出していただきました。そして「よろしければスタンプもありますよ」と親切に説明してくれました。そして日付印も押していただけました。本当に親切な方々です。

 
スタンプ

 「マーシーくん」というのは地元のゆるキャラでしょうね。増毛町の歴史的建造物群は北海道遺産に認定されているのですね。

 観光案内所の方々に丁寧に御礼を言い、散策を始めます。

 
旅館 増毛館

 昭和7年建築の旅館 増毛館です。レトロな建物だなぁと道路の反対側から写真を撮っただけだったのですが、帰宅後に調べるとぼちぼちいこか増毛館という民宿になっているようです。おしゃれな民宿に変身していたのですね。

 
旧商家丸一本間家

 数多くの事業を手がけていた旧商家丸一本間家も往事の栄華を伝えています。内部が見学できるので、帰りに見学しようと思っていましたが、結局時間がなくなってしまい残念でした。

 お腹が空いてきたので、昼食にしようと思い、志摩川食堂に入りました。店内は混んでいましたが、相席でテーブルに座りました。ところがなかなかお店の人が注文を取りにきません。回りの人の会話などから、私よりも前に入ったお客さんも注文がまだのようです。そして、周囲の食堂もどこも大混雑しているようです。「また後で伺います」とお断りして席を立ちました。列車で来る人は少ないのですが、観光バスでの観光客が多いようですね。

   
鰊船

 志摩川食堂から海の方へ路地を入ると鰊(にしん)船が展示してありました。増毛から天塩にかけて広い範囲でにしんが大漁だった時代は、さぞ景気がよかったことでしょう。

 
日本海@増毛

 しばし日本海の風に吹かれてのんびりします。

 
増毛厳島神社

 さて散策を再開します。地図の順路に従って坂道を登っていくと増毛厳島神社です。あの広島県宮島の厳島神社から御分霊を受けたのです。「海の神さま」なので増毛にはぴったりの神社です。

 
増毛灯台

 さらに坂道を登っていき左折するとそこには増毛灯台がありました。明治23年(1890年)に設置されましたが、ちょうど100年後の平成2年(1990年)の改修でこのような色になったようです。まるでお菓子のような灯台です。

 
増毛小学校

 増毛小学校は明治11年(1878年)に開校し、現存する建物は昭和11年(1936年)に建造されたものです。道内最大最古の木造校舎だそうです。今年(2012年)の4月に移転して、ここは使われていないのですが、むしろ昨年度までは現役の小学校であったということが素晴らしいことです。校庭は少し荒れていましたが、使われていないのでやむを得ないことでしょう。

 
元陣屋

 今後は坂を下っていくと元陣屋がありました。少し休憩しようと中に入りました。ここは総合交流促進施設元陣屋として平成8年(1996年)に完成したもので、館内には郷土資料室、図書室、会議室などがあります。小学生も勉強していたりして楽しんでいます。展示室は有料なのですが、受付のお姉さんの笑顔に負けて、400円払ってしまいました。まずは10分ほどの映画「悠久の増毛」を見て、増毛の歴史を勉強します。そして展示室を見学しました。

 
増毛場所ジオラマ@もと陣屋

 面白いジオラマがありました。増毛場所のジオラマです。場所というのはニシンが大漁に取れる処という意味なのでしょう。一度に千石(180キロリットル)も取れる漁を「千石場所」とも言ったようです。


増毛場所ジオラマ@元陣屋

 
看板

 元陣屋を出て海岸方面へ向かって歩いていると「危険 川に雪を捨てるな!」という看板があったのですが、どういう意味でしょうか? 雪の少ない神奈川県人の私には全く意味がわかりません。

 
国稀酒造

 国稀酒造に入りました。最北の醸造所だそうです。いろいろな日本酒を飲むことができます。そしてお土産屋もあります。

 
増毛駅入場券

 増毛駅入場券を購入しました。最近は私自身の髪も薄くなって来たので自分用に買ったのです(笑)。せっかくですから、必要としている知人・友人たちのために10枚も買ってしまいました(爆)

   
外観 ◇ 店内

 時刻は14時半を過ぎました。そろそろ食堂は空いてきているだろうと思って志摩川食堂に再び向かいました。案の定ガラガラです。にしん親子そばを注文しました。店内には数多くの有名人のサインが飾ってありました。

 
にしん親子そば

 二人いた先客もやがて食べ終わり、おそばが出てきた時には私一人になっていました。お店のおばちゃんが「ニシンと数の子が入っているからね、親子だよ」と説明してくれました。数の子がデーンと浮いており、ニシンは少しダシの中に隠れています。そしてタケノコとカマボコ、そしてネギなどがのっています。やさしい味でとても美味しくいただきました。

 「13時頃も来たんですが、お客さん一杯だったから散策してまた来たんです」、と伝えると、「さっきは混んでいたからねぇ。でも、また来てくれたんだねぇ、ありがとうねぇ」と答えてくれました。

 
増毛駅

 ゆっくりしていたら15時20分になっていたので増毛駅に戻ってきました。

 
深川行き列車 ◇ 車止め

 
車内

 すでに列車は入線しており、15時48分の出発を待っています。ちょっと早いのですが、車内でのんびりとしていましょう。単行ワンマンでお見合い式固定セミクロスシートでトイレ付きです。乗客は少なく、お見合い式シートに座って発車を待ちました。

 
増毛港@増毛 ◇ 車窓@増毛〜箸別

 
 日本海@増毛〜箸別

 夕陽が日本海を染めています。


箸別駅を出発

 
車窓@朱文別〜舎熊 ◇ 礼受駅

 礼受まで戻ってきました。もうすぐ留萌駅です。

 
車窓@礼受〜瀬越

 本当に天気に恵まれました。


日本海@礼受〜瀬越1


日本海@礼受〜瀬越2

 
北秩父別駅(秘境駅65位) ◇ 北秩父別を出発

 深川から留萌へ向かう時には、北秩父別駅は通過してしまったので、写真に撮れませんでしたが、帰路のこの列車は停車しました。板張りのホームでした。

 
北一已駅

 北一已(きたいちやん)駅を出ると、次は終点の深川です。深川からは特急スーパーカムイ29号で旭川に戻りました。

   
看板

 やっぱり旭川に来たのですから、旭川ラーメンを食べましょう。駅からほど近い梅光軒に入りました。このお店はビルの地下にあります。創業昭和44年のお店は第一回旭川ラーメン大賞最優秀店となりました。

 
醤油ラーメン

 かなりのお客さんで賑わっています。運よく一つ席があいてすぐに座れました。そして醤油ラーメンを注文しました。出てきたラーメンはスープはあっさりしており、麺も柔らかめでした。旭川ラーメンといってもお店によってかなり異なるのですね。

 ラーメンだけではお腹が空くので、根室で買ったオランダせんべいを食べましょう。

 
オランダせんべい@根室駅近くの観光案内所内売店

 「根室名物」「根室土産の決定版!」「当店特製!」などのポップが目立ちます。

   
オランダせんべい


オランダせんべい

 「昭和25年創業」「根室銘菓」「伝統の味」「元祖」などの言葉が印刷されています。触るとグニャグニャです。食べてみるとしっとりしています。銚子のぬれせんべいよりももっと柔らかいせんべいです。何だかとっても美味しい感じがします。

 ホテルのテレビでは、iPS細胞の研究で有名な山中教授がノーベル医学・生理学賞を受賞したと一斉に報道しています。素晴らしいことですね。我々日本人の誇りです。
増毛
1548
|  留萌本線  深川行き
1605
(礼受)
1605
|  留萌本線  深川行き
1713
深川
1732
|  函館本線  特急スーパーカムイ29号  旭川行き
1750
旭川
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