かめかめ・かめラ
北海道妄想の旅1978
(北海道)
(1978/10/1-20)

【5 胆振線】
(1978/10/5)(記 2018/1/26)

北海道妄想の旅1978:18森〜長万部〜倶知安

【1】
 1978年10月5日の旅(1)

【1】
 森駅を6時38分発の普通列車で倶知安を目指す。森から八雲あたりまでは、狭い浜を走ることになる。

【4】

【34】(落部〜野田生)
 平野は落部駅と野田生駅の周囲にあるに過ぎない。そのため内浦湾(噴火湾)がよく見え対岸の水平線上に室蘭から長万部の山並みが望まれる。羊蹄山も見える。

【4】
 遊楽部川の河口付近は内浦湾西岸では一番広い平野になっていて八雲はその中心である。八雲から長万部まではそれまでに比べると広い浜を線路は走っている。

【4】
 国縫駅は昨日乗った瀬棚線との分岐駅だ。熱郛(ねっぷ)6時52分発の普通列車は長万部から急行せたなとなって7時50分に国縫に到着する。そして瀬棚からの普通列車は7時53分に国縫に到着して急行せたなに併合され8時01分の出発となる。さらに熱郛からの普通列車は7時50分に国縫に到着し瀬棚行きの普通列車となる。ダイナミックな動きである。

【26】(国縫〜中ノ沢)
 国縫からは中ノ沢を通って長万部となる。

森0638-0810長万部 函館本線 41

【1】

【2】(長万部駅)
 長万部駅に到着した。12分間停車し、8時22分に出発した。ここから室蘭本線が分かれる。室蘭本線は複線だが、函館本線は単線となる。昔はこちらが幹線だったが室蘭本線と千歳線を使って札幌に行った方が早いのだ。線路は国道5号線と並んで長万部川の他にを北西に向かっていく。次は二股である。このあたり、信号機の耐雪カバーが目につく。

【2】(蕨岱〜黒松内)
 蕨岱で国道5号と別れ、下りになり黒松内トンネルを抜けて切り通しをくだって黒松内。この先で線路は右に急カーブとなり東へ向かい熱郛(ねっぷ)につく。ここで対向列車と行き違いのためにしばらく停車する。そして国道5号とまた並走しゆるい勾配を登る。谷にさしかかり線路は逆S字状となり第一、第二白井川トンネルをくぐって上目名。次の目名を通過するとまた登りとなる。蘭越、昆布を経てニセコに着く。右手に羊蹄山、左手にニセコアンヌプリが、昨日と同じように勇姿を見せる。比羅夫を通り、小樽方面からの急行らいでん2号が待つ倶知安駅に到着した。

長万部0822-1018倶知安 函館本線 41
北海道妄想の旅1978:19倶知安〜喜茂別

【1】
 1978年10月5日の旅(2)

【1】
 倶知安駅10時40分発の普通列車に乗る。1番線を出た列車は函館本線を左に分けて倶知安市街を走る。羊蹄山を右手に見ながら寒別から北岡へ。

【4】

【10】(京極駅)
 次の京極は、旧丸亀藩主京極家が開拓したのでこの名がある。京極からは脇方まで支線がでていたが8年前に廃止になった。この先は京極、東京極、南京極と京極が三つ続く。

【10】(羊蹄山:留産〜喜茂別)
 留産を過ぎると、この列車の終点の喜茂別に到着する。羊蹄山がこのあたりのシンボルである。喜茂別はアスパラガスの生産で有名であり全国生産量の70%を占めるという。

【9】(羊蹄山:喜茂別駅:冬)

【10】(羊蹄山:喜茂別駅)

倶知安1040-1125喜茂別 胆振線 830D

【HPから】(ジンギスカン@三幸食堂)
 喜茂別駅は町の中心部からはやや離れている。ここで2時間半余りの時間があるので昼食を食べよう。地元の人に尋ねたところ三幸食堂を勧めてくれた。ここのジンギスカンは、にんにくたっぷりのタレにつけて食べるとスタミナがつき美味しいという。

【HPから】(ホルモン@三幸食堂)
 そしてさらにホルモンを追加した。うーん、どちらも美味い!!!  北海道らしい料理に満足した。
北海道妄想の旅1978:20喜茂別〜伊達紋別

 地元の人の話では、三幸食堂だけでなく、蕎麦のもも木もおすすめだという。まだ時間があるので寄ってみる。

【HPから】(天ざる@もも木)

【HPから】(天ざる@もも木)
 創業は大正時代という老舗の蕎麦屋であるもも木。お店のおすすめという天ざるを注文した。手打ちの蕎麦は香りがいい。食欲は衰えることはない。ごちそうさまでした。

【1】
 1978年10月5日の旅(3)

 さて、旅を続けることにする。

【1】
 喜茂別14時04分発の列車に乗る。

【HPから】(急行いぶり)

【HPから】(急行いぶり)
 時刻表の右端にある「急行いぶり」。これは札幌発札幌着の珍しい"循環"急行だ。札幌→小樽→倶知安→京極→喜茂別→伊達紋別→東室蘭→苫小牧→札幌(逆順もあり)というルートで、京極駅ですれ違う。この急行に乗りたかったが時間が合わなかった。

【4】
 喜茂別からは喜茂別川を渡り国道230号線と交差し、さらに尻別川を二度渡り北鈴川、御園に到着する。

【10】(御園駅)
 御園駅では対向列車の急行いぶりの到着を10分以上待つ。急行いぶりが出発してからすぐに先を急ぐ。御園を出て徳舜瞥山の尾路園トンネルを過ぎると新大滝へ。御園〜新大滝までは13.6kmもあり約30分かかる。新大滝は大正時代から徳舜瞥鉱山の鉄鉱石の運搬で賑やかだった。

【10】(優徳駅)

【HPから】(白絹の床)
 優徳を過ぎ北湯沢に近づくと長流川沿いには川床一面に大理石を敷いたように美しい「白絹の床」がある。

【4】

【9】(北湯沢〜蟠渓)
 北湯沢から蟠渓(ばんけい)間で長流(おさる)川を渡った後、ウエンベツトンネルをくぐる。近くにある蟠渓温泉のために冬も暖かく、ヘビがたくさん棲み着いている。列車のライトに照らされて上から落ちるヘビの様子を窓越しに見ることもある。

【9】(久保内駅)
 久保内は登別温泉へ抜けるオロフレ山への登山口である。

【9】(壮瞥駅と昭和新山)
 壮瞥を過ぎると昭和新山のふもとを走る。昭和新山の西側には昨年(昭和52年(1977年))に噴火した有珠山が見え、火口からは白煙がたなびいている。この胆振線も昨年は約2か月間不通になった。

【10】(伊達紋別駅)
 上長和を過ぎ、右手に伊達火力発電所の長い煙突が見えてくるともうすぐ伊達紋別である。胆振線の列車は定刻の16時ちょうどに伊達紋別駅の0番ホームに到着した。

喜茂別1404-1600伊達紋別 胆振線 834D 【胆振線完乗】
北海道妄想の旅1978:21伊達紋別〜長万部〜札幌〜北見

【1】
 1978年10月5日の旅(4)

【1】
 伊達紋別駅周辺を散策したあと駅に戻る。函館発の特急北斗3号を待ち合わせ、16時44分の急行すずらん4号に乗り、長万部を目指す。室蘭本線はほとんど複線であるが、伊達紋別の手前の稀府(まれっぷ)から次の長和までは単線である。長流(おさる)川を渡ってから右に有珠山と昭和新山が顔を出す。長和、有珠と通過して、洞爺に停車する。洞爺からはまた複線となるが上り下りでルートが異なり、急行すずらん4号は海沿いのルートだが、六つの小さなトンネルの連続である。豊浦〜大岸間には大岸トンネル(2,154m)がある。海沿いなのだが、山が崖になって海に落ち込んでいるような地形なのでどうしてもトンネルが多くなる。大岸〜礼文間にも礼文浜トンネル(1,236m)、礼文を出ると線路は大きく左にカーブし、新礼文華山トンネル(2,759m)を抜けると小幌仮乗降場をあっという間に過ぎ、次の静狩までは五つのトンネルの連続である。静狩からは一変して、平らな砂浜を長万部に向かう。夕暮れと同時に17時33分に長万部駅に到着した。

伊達紋別1644-1733長万部 急行すずらん4 室蘭本線 6206D

【HPから】(カツカレー@長万部食堂)

【HPから】(カツカレー@長万部食堂)
 夕食は長万部食堂。ここは創業100年を超える老舗で、先代は青函連絡船の食堂で修業したという。その厨房で学んだカレーを元に開発したのが、このカツカレーである。粘度の高いカレールーがカツに絡み絶妙な美味しさとなっている。ライスよりもカツよりも、ルーが主役のカツカレーである。

【1】
 感謝の言葉を残し、長万部食堂を後にする。今日の旅はまだ終わらない。これから急行すずらん3号で札幌に向かう。長万部19時22分発で、洞爺、伊達紋別、東室蘭、登別、苫小牧、千歳、そして終点の札幌に停車する。札幌着は22時11分である。

長万部1922-2211札幌 急行すずらん3 室蘭本線/千歳線 1207D

【1】
 今日の旅はまだまだ終わらない。わずか4分で急行大雪9号に乗り換えて、美幌へ向かう。今夜も自由席に座る。できるだけ睡眠時間が取れるといいなぁ。

【1】

【1】

札幌2215-0550北見 急行大雪9 函館本線 517
【1 夜行で青森へ】  【2 道南8の字めぐり】  【3 松前線・江差線】  【4 岩内線・瀬棚線】  【5 胆振線】  【6 相生線・釧網本線】  【7 標津線】  【8 千歳線・日高本線・広尾線】  【9 白糠線・池北線】  【10 石北本線・富良野線】  【11 士幌線・根室本線・札沼線】  【12 興浜北線・興浜南線・渚滑線】  【13 湧網線】  【14 富内線】  【15 夕張線・室蘭本線】  【16 幌内線・万字線・歌志内線】  【17 深名線・留萌本線】  【18 羽幌線・天北線】  【19 美幸線・名寄本線・宗谷本線】  【20 函館本線】